以前に、ほとんどのジュニアテニスの競技者が引退する時期は、非常に早く訪れるという話を書きました。それは事実であって、その際に良い引退のしかたが重要だと思っています。つまり、子供たちが、できれば、「テニスをやっていて良かった」という感想を持って引退するのが望ましいですが、少なくとも、その逆の感想を持って引退してしまうことにならないように、親御さんとしては配慮すべきと思っています。
以前の記事でも触れましたが、やめる時期として想定されるのは、
中学進学までに競技クラスに上がれなかったとき
中学進学時
高校進学時
大学受験準備を開始した時期
大学進学時
大学競技部を引退する時期
学業不振時
実績が上がらずにテニスがつまらなくなってしまったとき
テニス以外の楽しみが大きくなってしまった時期
ケガをしてしまったとき
家庭の事情でレッスンに行けなくなってしまった時期
などがあります。テニス競技をするには、相当の時間を練習やその移動、試合などに費やし、友達と楽しく過ごす時間や勉強をしている時間も他の子どもたちに比べてかなり少なくなります。貴重な10代の時期にそれだけの時間を費やしながらも、テニスをしなければよかったという感想をもって引退してしまうお子さんが、私の周りにも結構いました。
基本的には、テニス競技をしている時期よりも、引退してからの人生の方がずっと長いわけですから、親御さんは、お子さんの戦績よりも、テニスを続けてきた意味付けを一緒に考える作業の方が重視すべきなのかもしれません。テニスをやったがために親子関係が崩れてしまった、テニスをやったがために友達を失った。残念ですが、そういった御家族を何人か見てきていますし、直接的原因ではないものの、お子さんがぐれてしまった御家庭もありました。テニスは素晴らしい競技で、学ぶべき素材が沢山詰まっていると確信していますが、親御さんがあまりにも前のめりになりすぎてはいけないのかもしれません。