ジュニアテニス備忘録(その9)テニスを続けさせた我が家の理由 | 柵飯事2~shigaramimamagoto ~

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たまにユーロロックや日常についても投稿してます。

 このシリーズ、さも競技テニスにメリットがないような書き方をしてしまっています。親子ともども夢中になって競技テニスにのめりこむ、それは素晴らしい時間かもしれません。しかし、将来テニスで生活できる人はほんの一握り、プロとなればさらに厳しい世界です。のめりこんでばかりではなく、少なくとも親はどこかで冷めた目があった方がいい気がしています。
 
 さて、我が家はどうだったのか。
 我が家は裕福な家庭でもなく、両親ともに忙しく、かつ、息子さんの競技者としての目が出なさそうなのは早くから分かりましたので、正直なところ、時間的、経済的、精神的にも継続させるのは非常にしんどかった。では、なぜ高3まで続けさせたのか。
 一つは消極理由ですが、テニスを取り上げた際のリスクです。息子さんは弱かったけれども、とにかくレッスンに行くのが好きでした。疲れ果てて中高では授業中の居眠りは当たり前、勉強する時間はなくなり、その意味では競技からは何の利益もなかったですが、続けていることが彼の支えであり、強い競技者と同じ空気を吸っていることが喜びであったので、恐ろしくてやめさせられなかった、あるいは、しょっちゅう起こしていて、とてもここでは書けない問題行動をした場合の脅し、つまり、やめさせるぞコノヤロー、として取っておく必要がありました。
 もう一つは、教育的観点です。テニスはあくまでも教育ツールであって、勝てなくてもいいとは言えないが、人生勉強として活用してもらいたいと、思っていました。息子さんはADDですので、その場の反省はしますが、すぐに忘れてしまう。でも、テニス競技の方が具体的で分かりやすいわけです。勉強が必要な理由を説教するよりも、勝てない理由を一緒に考える方がいいですよね。
 ただ、いつも負けて帰ってくるので、負けたことはほぼ触れませんでした。むしろ、試合中の良くない態度、試合前日遅くまでゲームをして寝ない、朝起きられない、会場の行き方を調べていない、洗濯物を出さない、前日にガット張替えを申し出る、参加費を直前にねだる等々選手とは思えないことばかりをやらかしており(こんな子はまず勝てないのは明らかですが)、これをネタにして話し合うわけです。テニスが学業等とちょっと離れているので、教育ツールとしては扱いやすかったです。
 
 ローティーンのお子さんを持つ親御さんに多いのですが、負けたことや、ふがいない試合に説教したり、相手のお子さんのミスに拍手したり、一生懸命支援しようとする気持ちは良くわかりますが、結果的には親子関係が難しくなったり、お子さんが自信を失ったり、イモる(セルフジャッジでインチキをする趣旨です。)癖がつく、挙句の果てに子供たちの間でハブられてしまう、なんていう子も稀ですが一定数いるのが事実です。正直なところ、お付き合いしたくない親のお子さんに多い気がします。
 大昔の記事でも書きましたが、我が息子さんもおかしな子供でしたが、ある親御さんから、自分の子供から息子を引き離してくれと強く言われたことがありました。先方の気持ちは分かりましたが、ちょっと辛かったですね。あの子、どうしているかな。
 
続く