ジュニアテニス備忘録(その8)クラブ選択の要点(私論) | 柵飯事2~shigaramimamagoto ~

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 ジュニアテニス競技に参戦するのであれば、高校が強豪テニス部を有する中高一貫校に入学する場合はともかくとして、少なくともローティーンまでは、ジュニア育成に力を注いでいるテニススクール・テニスクラブに所属しなければならないでしょう。こうしたクラブはどうやって選べばよいのか。
1 最低基準
 何度もこのブログで指摘していますが、テニスは実戦練習が重要であり、ヒッティングやマッチ練習で相応の質を確保しなければなりません。要は、所属ジュニアに強い子が一定数いるということであり、これが練習環境の最低条件となるでしょう。もちろん強い子ばかりいれば良いということではありませんが、関東、関西県内であればブロック大会の出場、それ以外であればブロック大会上位者がコンスタントに出ていればいいのではないでしょうか。あまりにも先鋭選手ばかりのところだと、それより大分劣る選手だけで練習させられることもあるので、均衡又はそれ以上の実力のあるジュニアたちと練習できるかどうかも、ポイントかと思われます。
2 練習の質
 私も幅広にクラブを知っているわけではありませんが、見聞きした範囲では、大人向けのスクールのレッスンのように丁寧にコーチングするコーチは多くはありません。これも以前に書きましたが、テニスの技術面は、タマ感、つまりセンスによるところも多く、細々としたコーチングで導くことが難しい競技と思っています。ワンポイント・アドバイスは通常レッスンでもなされていますが、通常、きめ細かなコーチングはプライベートレッスンで受けるのが基本です。むしろ、クラブでは練習メニューの組み立ての方に力を入れています。コーチ陣は定期的にジュニアの大会に同行したり、様子を見に行ったりしますが、これを確認の上で、体幹強化を中心とした筋トレ、ショットや動きの反復、戦術パターンの確認等メニューの提示します。これがクラブごとの差異と言えるともいます。顔の広いコーチがいれば、海外のトレーニングや大学の研究室なんかにも直接、又は人伝いに取材しているようです。
 ジュニア育成をしようとするコーチ陣はみな熱心です。ただ、実績を上げようと前のめりなコーチや、無理な練習を強いてけが人を量産するコーチ、ジュニアの進学相談を受けないコーチ(つなり、子供の健全育成よりも選手育成に関心があるコーチ)、ワンパターンの練習メニューしか提示しないコーチなどの噂はキャッチしておくべきでしょう。また、趣味もあるかと思いますが、あまり熱血漢が過ぎるコーチはついていけないジュニアも出てきたり、必然的に強い選手をひいきしがちです。その辺りもうわさがすぐに回ってくる狭い世界ですので、競技を先行している保護者やジュニアから情報を仕入れるといいです。
 なお、伊達公子氏がオムニコートの球足の遅さがジュニア育成の問題と言っていましたが、超一流を目指すならともかく、練習コートがオムニでないことを、特にローティーン以下のジュニアのクラブの選択要件とする必要性はあまり感じません。
3 コスト
 保護者にしてみれば、金銭的コストはかなり重要です。ただ、こう言ってしまっては元も子もないのですが、強い選手はどのクラブに行っても結局強いものです。また、コートの場所や保有状況(レンタルか、所有かなど)がレッスン料の際に大きく影響しており、正直なところ、レッスン料と質は必ずしも一致していません。むしろ1を重視し、そこの取材をしてみて、単純に満足度や定着度が高いかどうかで見れば2の判断ができて良いかとと思いますが、あとは好みや懐具合で決めるのでしょう。
 もう一つ重要なのは、自宅や学校からの距離です。競技で突っ走るのであれば、通う時間的コストよりも練習の質なのでしょうが、ジュニアの学生生活や、場合によっては親の送迎(私はこれが大変でした。)が相当負担であり、重要な選択要素になると思います。
4 転籍
 クラブを途中で転籍するの例も見ます。より良いコーチングを求めてという例もありますが、どちらかというと練習環境の確保の観点から、例えば、高校卒業による有力選手の離脱、練習パートナーの不足、コート確保の困難性(事業の縮小やレンタルコートが取りにくいなど)、転居や進学に伴う通いやすさ、などの例が多いような気がします。あちこちのクラブを渡りをするジュニアもいますが、あまり効果はないですね。もちろん、コーチとの喧嘩別れというのもたまに聞きます。
 
続く