気分僧階!?  僧階辞令授与式 | 身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

少林寺拳法は、釈尊の正しい教えと達磨の行法を現代に生かす、金剛禅の禅門の行。

 

その金剛禅の教えに共感、共鳴し、それを深く学んで、自分だけでなく、周囲の人にもこれを伝えたい、と発願した拳士は、

金剛禅総本山少林寺の僧侶(布教者)としての資格、「僧階」補任を申請し、師家から任命されると、僧階辞令を授与されます。

 

この度、我孫子道院から三名の拳士が、僧階編入を志し、8月1日付で僧階としての最初の資格、「少導師」に補任されましたので、

道院で僧階辞令授与式を執り行いました。

 

今回少導師に補任されたのは、

准拳士初段のM・T拳士

 

9月に少拳士二段を受験予定のA・S拳士

 

正拳士四段のS・M拳士

(新たに少導師になった拳士には、僧階辞令と輪袈裟、僧階教本が授与される)

 

もしかすると、

「わざわざ資格(僧階)なんて取らなくても、少林寺拳法の教えは大好きだし、教義については一通り勉強しているつもり」

という拳士もいるかもしれません……

 

じつはワタシ自身もそう思っていた一人で、道院長として最低限必要な僧階「中導師」になったまま、10年以上、上位の僧階を目指そうとはしてきませんでした(汗)。

しかし、周囲の先輩道院長の強い勧めもあり、少林寺拳法創始70周年の年度内に大導師になることを約束し、今年の3月、大導師になりました。

 

 

正直、ある種の迷いを抱えたまま、大導師になったわけですが、

結論からいうと、やはり、上位の僧階に補任されることは大いに意義のあることでした。

道場では、門下生に、「実力もないのに、昇級・昇段を希望するのは論外だが、実力さえあれば、級位や段位はいらないというのは間違いだ。より上位の級位や段位を允可されることで、見ている視界が変わり、精神的にも技術的にも、その資格にふさわしいレベルに、自然と成長していく力が、武階あるいは法階に秘められている。しかるがゆえに、指導者から『そろそろ昇級・昇段考試を受験してみたらどうだ』と打診されたら、尻込みせずに、より熱心に修練に取り組み、積極的に考試に臨みなさい」と、常々指導してきたのに、自分自身の僧階に関しては、その教えを実践してこなかったことを反省しました。

僧階もまた、他者との比較ではなく、過去の自分に対してどれだけ成長できたかという里程標であり、大導師を補任されてから、大導師にふさわしい修行者を目指して、新たな勉強がはじまることを痛感した次第です。

 

こうした経験から、門下生にも積極的に僧階補任を目指してほしいと思い、呼びかけたところ、上記の3名が「少導師になります」と申し出てくれました。

 

打てば響く門下生を得て、本当に指導者冥利に尽きます。

 

「僧階に編入されたのだから」と力む必要はないので、

「いまから、ここから」の精神で、一緒に教えと向き合い、学びを深めていきましょう!

 

 

 

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『104