育てた花と実は誰のもの? (体験入門者と転勤する拳士) | 身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

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我孫子道院 道院長のブログ

3月に入り、このところ見学や体験入門の問い合わせが増えてきています

昨日の稽古にも、体験入門者が3名ほど参加してくれました


これから4月、5月にかけて、一人でも多くの人が、少林寺拳法の門を叩き、

我々の仲間に加わってくれることを望みます


その一方で、3月は卒業や転勤の季節でもあり、

一般部の拳士2名が、この春、転勤することになってしまいました……


というわけで、昨夜は彼らの壮行会でした


二人のうち1名は、我孫子道院では最古参の幹部拳士で、

ワタシが道院長になってから、ずっと支えてきてくれたK拳士


もう一人は、1年ちょっと前に入門し、仕事で忙しい中、技術はもちろん、少林寺拳法の教義、哲理にも高い関心を示して、じつに熱心に修行していたM拳士


二人とも、学生拳士が多い我孫子道院の一般部では、貴重な大人の拳士でしたし、なにより非常に有望視していた拳士なので、彼らに道院を離れられるのは、非常にイタイ……


釈尊も、

その十大弟子の中でも、とくに二大弟子といわれ、全門弟の筆頭格だった

舎利弗(サーリブッタ)と、目蓮(モツガーラナ)が、釈尊より先んじて滅したとき

「大きな枝から先に折れる、(彼らが死んだので)お前たち(=他の弟子たち)に法を説いてもむなしい」と嘆いいた(愚痴?)とされる


今回転勤する二人だけに限ったことではないが、

指導者として、せっかく育てた(?)優秀な門下生、有望な弟子が道院を離れるのは、なにより無念である……


だが、

「指導者は種をまいて、水をやって木を育てます。でもその花も実も自分は取ってはいけません」

という先賢の言葉がある


拳士が増えようと、減ろうと(減るのは困るので、増やしていくことが前提だが)

まさに一期一会の精神で、一人ひとりの門下生と向き合い、これからご縁のできる新たな拳士たちに、面授面受で少林寺拳法の技法と理念とその魅力を伝えていくのが、指導者の使命であり、これからもそれを続けていくのみ


立ち止まっている暇はないのであろう


転勤する二人の拳士も、これからは毎週は通うことはできなくなるが、

行事の際や、月に一度ぐらいなら、我孫子道院の稽古にも参座するといってくれているので、もっといい修行環境を構築できるよう、みんなで力を合わせていきたいと思います


まずはアレからやりますか!?


可能性の種子たち―魂魄(こころ)を育てる/日本武道館
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昨日が誕生日だったM拳士に、餞別も兼ねてプレゼントした本

著者は、元山門衆だった茨城の高萩道院 道院長 作山吉永先生

開祖の人間性や指導法、70年代の山門衆の様子などがわかる好著で

他の拳士にもおすすめです


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『102