スカイツリーのてっぺんと八方目 | 身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

間もなく開業する東京スカイツリーですが、ワタシは先日、

一足お先にそのスカイツリーのてっぺんを眺めてきました



身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

といっても、飛行機で出張するときに、スカイツリーの上空をちょっと通過しただけですが……

(肉眼では、もっとくっきり見えました)


以前もこのブログで書きましたが、ワタシの道場からもスカイツリーを見ることができます

http://ameblo.jp/shorinjikempo-abiko/entry-11131206948.html


そうして普段から目にしているスカイツリーは、地面から見たスカイツリーであるわけですが、

スカイツリーは建造物


本当は、縦、横、斜めとさまざまな方向から見ないと、立体的な姿は認識できないのではないでしょうか


つまり、人やモノの見方にも「八方目」が重要だということ


物事には何でも、陰と陽、表と裏がある

表の部分、陽の部分だけを見て、「これは最高!」と決めつけると、一か所欠点が見つかっただけで、一転してすべてを否定することになりかねない

反対に、「最低だ!」と思っている人物などにも、一ケ所や二ヶ所ぐらいは、いい点があるはず


真贋、虚実を見抜くに、やはり真正面から見るだけでなく、多角的に見る、八方目的なモノの見方を身につけておくのが、大人の条件だと思うのだがいかがだろう


いいトコもあれば、悪いトコもある

その当たり前のことが分かったうえで、惚れ込んだら、これは強い


というわけで、せっかく修練している八方目を、道場だけのものにしてはもったいない

日常でも、上下、左右、斜めの垂直方向の八方向と、

前後、左右、斜めの水平方向の八方向、

合わせて十六方向に目配り、気配りして、「真、善、美」を見極められる力を養いましょう


ただ、多角的にモノを見るといっても、「世間を斜めに見る」ような見方をしろ、という意味ではないので、誤解なきように……


また、人間の目ん玉は、左右二つの目が水平の時に、一番正確に距離と位置が把握できるようになっているので、首はいつでも垂直に保つこと

(機会があれば、体育館などの安全な場所で、首を傾けたまま直線的に走ってみるといい。首が傾いていると、まっすぐ走るのがけっこう難しくなるはずです。余談だが、バイクやクルマでコーナリングするときも、首が寝て、視線が水平よりも内側に傾いている人がときどきいるが、そういう人は、自分の姿勢で視覚情報を損なっているので、要注意)


もう一つ付け加えると、人は緊張すると視野が狭くなる

だから、大所高所に立った広い視野で物事をみるには、身心の緊張を解きほぐし、「平常身」をキープするのも肝要

動的禅=易筋行の稽古は、「平常身」づくりの修練そのものなので、やはり日々の稽古の積み重ねしか、視野を広げる近道はないようだ


拳士各位、ともに精進いたしましょう!!


本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『106』