今年のテーマはハイレスポンス(新春法会とお餅つき) | 身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

身体からの悟りを目指して ~ 少林寺拳法

我孫子道院 道院長のブログ

新年最初の公式行事は、新春法会


法会(ほうえ)とは、「教えを説き聞かせる集い」のことで、拳士と新春を祝うとともに鎮魂行や法話などを行い、心新たにして一年の第一歩を踏み出すための行事です


この新春法会でワタシがお話しする内容は、毎年ほとんど同じですが、要約すると、

「世の中をよくするために、大人・子供を問わず、誰でも必ずできることがひとつある。それは、いまより少しでも『強い』自分になること。『強い』というのは、相手を倒す強さではなく、より健康で、前向きで、他人に対して寛容で、責任感をもって行動できること。さらに自信と勇気、正義感と慈悲心、そして何より行動力を持つこと。一人ひとりは独立した存在でなく、社会の構成員として、多くの人と関わり合いながら暮らしているので、自分自身が今より少しでも強く、賢く、優しく、明るくなれば、社会全体にかなりプラスの影響を与えることになる」といった話です


とくに今年は、東日本大震災の影響で、日本全体が弱り切っているので、例年以上に「真の強さ」をもっている人々が求められています


だから、門下生各位には「本気で強い人間になる」決意を固めてほしいと、語りかけました

そのうえで、今年は「感じたら、すぐ動く」=“感動”できる身体、つまりハイレスポンスな身体になることを、道院全体の目標として掲げることにしました

まず“八方目”で気づく

気づいたらすぐ反応する(行動に移す)

これは容易なことではないでしょう

しかし、普段の法形(技法)の稽古は、この「感じたら、すぐ動く」ことそのもののはず

いずれにせよ、簡単なことではないのでやはり稽古が必要ですが、それだけにやりがいのあることです

みんなで一緒になって精進しましょう


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そして新春法会のあとは、子の神大黒天の境内で恒例のお餅つき

(お手伝いいただいた保護者のみなさん、ご協力ありがとうございました)

いわゆる鏡開きの代わりです

鏡開きは武家社会の風習が一般化したものなので、武道の道場ではけっこうおなじみの行事です(逆に言えば、他所ではだんだん珍しくなってきてしまっている)

一応、江戸(関東)では1月11日に行うのが正式らしいが、我孫子道院では毎年、新春法会とセットで餅つき・会食を行っています


「鏡」=お餅は円満を意味し、「開く」は末広がりを意味するそうです

また「開き」は、「割り」の「忌み言葉」

めでたい正月に「切る」とか「割る」はふさわしくないので、縁起のいい「開く」と言い換えるとのこと


「縁起なんて気にするの?」と、思うかもしれませんが、修行者ならば縁起うんぬんよりも、そんな細かいところまで気を配ることができた、先人の知恵ときめ細やかさを見習いたいもの


八方目と脚下照顧を実践し、隅々まで目くばせができるようになる一方で、細かいことは気にしない、少々のことは大目に見れる度量と器量、寛大さも同時に養おうではありませんか(少林寺拳法は「調和の思想」です)



というわけで、今年も力強く、前進していきましょう!!



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新春法会では、2011年の精勤者の表彰も執り行いました

(年間120日以上参座した拳士が対象 今回は5名に精勤賞を渡しました)


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お正月仕様の道場の風景


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そして新春法会の日(1月7日)に道場から見た富士山

(ちょうど鉄塔に重なっています)


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オマケ 道場から見たスカイツリー

(写真ではほとんど判別できません……)

本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient) 『106』