6月の昇格考試で、准拳士初段に合格した拳士の允可状が、本山から届いた。
この允可状は、昇格考試に合格した証として、少林寺拳法師家からいただけるわけだが、
じつは、有段者にしか交付されない。
白帯や色帯の級拳士が昇級考試に合格したときは、允可状ではなく「合格証書」が発行される。
允可状と合格証書。いずれも少林寺拳法師家からの交付である。
その違いはどこにあるのか考えてみたことはあるだろうか?
正直いうと、ワタシもこれまで深く考えてみたことがなかったのだが、
先日、ある八段の先生に「合格証書と允可状は違うんだぞ」というお話を伺った。
先生曰く
「合格証書はただそれぞれの級に合格したことを証明するだけ。
一方、允可状は准拳士初段になったのなら一級の拳士まで、少拳士二段なら初段までの後輩に、少林寺拳法の技法と教えを伝えることを許す、という意味がある。だから重みがまったく違うのだ」とのこと。
そして
「門下生が昇段して、允可状を渡す時は、ぜひそういう説明も付け加えておいてください」と。
さすが、人づくり・指導者作りを掲げる少林寺拳法。
こんなところにも「気づき」のための仕掛けが隠されていたとは……
允可状を頂戴したら、その重さを自覚して、指導者として実践が問われるようになることを、肝に銘じておこう。
本日の「身体の知能指数」 (PQ=physical quotient)『102』