ウイスキーは、2回以上蒸留して、ミドルカットしたもの(ニューポット)を樽に詰めて、3年以上、長いものでは、10年、20年、あるいはそれ以上貯蔵します。
しかし、人にできることはとりあえずは樽詰めまでで、
入れた後は、自然に任せるしかありません。
そして時は流れ、樽の中で、
ウイスキーはおいしくなっていきます。
静かに、ひそやかに、ゆっくりと熟成していくのです。
樽の中の原酒は、年々、少しづつ減っていきます。
それを“天使の分け前(Angel's Share)”ということは、以前紹介しましたが、
熟成樽の中では、なにが起こっているのか。
熟成がどうして起こるのかは、今の科学をもってしても、謎だそうです。
しかし、成分分析すれば、
天使たちが分け前をただもらっているだけではなく、代わりに何かを置いてくのかもしれないということはわかります。
NHK『現代のマッサンたち ~ 知られざるウイスキーの世界』では、
スコットランドにある、タットロック&トムソン科学研究所というところへ取材にいきました。
ここで、1915年に、スコッチウイスキーが定義の一つとして、最低3年の熟成期間を定めたことを受けて、
3年経つと、何が変わるのかを調べました。
比較のため、当ブログでも紹介したジム マッキュワンに依頼して、同じ大きさの樫のバーボン樽で、
3年、5年、10年と熟成させたものを提出してもらい、それぞれを比べました。
すると、原酒にはなかった樫樽のエキスが、増えていることがわかりました。
中でもエグラ酸は多く、草や木の香り成分で、樽材に含まれてます。
ほかにも多くの成分が検出されていますが、そのほとんどが、年を経るごとに増えていきます。
調査した研究所の博士は、含有量は少ないが、2つの成分が重要だといいます。
バニリンとバニリン酸です。
これは香りの成分で、バーボンに特に関係がある化合物で、バーボン樽にすべて含まれているといいます。
そして、スコッチウイスキーの熟成には、非常に重要ということでした。
スコッチウイスキーの天使は、分け前として受け取ったもの代わりに、
そっと、様々な香味成分を、置き土産として残していったわけです。
バーボン樽由来の甘さといっても、砂糖のような主張の強い甘さではなく、
海の近くいったとき、微風にのってほのかに香ってくる磯の香りのような、ほんのりと、かすかに感じられる甘さで、
アル中ル氏がデイリーウイスキーとして愛飲している、ザ・スランジバーウイスキーにもあるものです。
以前投稿した『コスパがよくて、うまいウィスキー「ザ・スランジバーウイスキー」』も見てください。
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