嵯峨信之『小詩無辺』(1994)を読む(32) | 詩はどこにあるか

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パズルに隠れている死

死ぬことは大地の上でしかできない
空高く通つている鳥たちも大地に落ちて死ぬ

 これは「理屈」である、と私は思う。
 「理屈」を拒絶するだけのものを私は持たないが、こういうことばを読むと、私は引きつけられるよりも反発を感じる。しかもその反発というのは、私が近づいていくことを拒んでいる、私はここに書かれていることばに拒まれている、という感じと一緒に生まれる。
 「違う」と私のなかの何かが叫んでいる。




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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
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