詩はどこにあるか(56)唐詩三百首1(平凡社東洋文庫) 李白「関山月」を読む。末尾の2行。高楼当此夜嘆息未応閑 「応」に「詩」がある。 実景が「応」の一文字によって想像の世界に転換する。その急激な運動が、想像の切なさを彩る。 精神、感覚の急激な運動をすくいとり、定着させることばが「詩」である。