まあ、全員俺より弱いだろ。
割と本気でそう思って入会した日本プロ麻雀連盟。
実際その頃は普段の麻雀でもほとんど負けることはなかったし、
プロテストの筆記も満点で通過した。
しかしながらそんな環境にいた私は、
例に漏れずしっかり完成された勘違い君になっていた。
その勘違いのままプロになり、
新人の時にある程度の結果が出たことでますます調子に乗った私。
タイトル獲得や鳳凰戦の昇級も、まあ時間の問題だろうと、そう確信していた。
あれから10年。
めちゃくちゃに早い。
肝心の獲得タイトルは、ない。
鳳凰戦は先日D1に降級。
私はD3からのスタートだった為二段階しか上がっていないことになる。
強い人はちゃんと強い。
負けたのは自分より相手が優れていたからだ。
10年でこの結果なら、いくら私でもそう思えるようになってきた。
今まではどっかで相手を舐めていたところがあったと思う。
静岡プロリーグ決勝は6年振り2回目。
決勝進出が懸かる最終節は自分でもはっきり分かるくらい気合いが入っていた。
久しぶりの感覚だった。
この感覚が来る時は本当に勝ち切れることが多い。
いわゆるゾーン状態と呼ばれるやつだ。
気持ちの作り方が上手な人はすぐに入れるのかもしれないが、私は数えるほどしか経験がない。
対局まで10日ほど。
技術は今更すぐになんとかなるものではないので、気持ちの面では万全にして臨みたい。
そしてもう一つ。
とても致命的なことに私は決勝が下手だ。
プロアマ混合の帝静戦を含めると7回決勝を経験しているが、優勝は一度もない。
原因は頭の中では分かっているつもり。
それを今回の決勝でやり切れるかは、気持ちの面が大きいと思っている。
今回の決勝は勝ち切れない自分を脱却するための闘い。
そして私のイタタな勘違いを現実にするための一歩目の闘いです。
優勝の景色をこの目で見に行きます!!