本物とニセモノの違いを発酵食から考える!みんな同じの発酵食の裏側とは? | 医者ギライ・クスリギライのための1日10分!医食同源・自然食実践ブログ

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「本物とニセモノ」

世にはこの2種類が存在しています。

本物がある裏には、いつだってニセモノがつきまとう。それは表裏一体、コインの裏表の関係・・・。

このように言えるのではないかと思うのです。

雲の上があるならば、雲の下だってあるはずのもの。

でも時に、この上下関係が入れ替わるといった逆転現象が起きてしまう。

 

はたまた玉石混交となって、見極めが実に紛らわしい事態に陥ってしまう・・・。

金とタングステンの見分けがつきにくいのと同じで、食の分野においても本物とニセモノとの見分けが

「難しい!」

こうしたケースだって少なからずあるのです。


そこで今回は、「本物とニセモノ」との違いについて考えてみることで、
 
医者を遠ざけ、クスリを拒む。

そんな生き方のヒントについて考えてみたいと思います。





■自然発酵のプロセス
「自然界に生きる菌たち」

菌は私たちに、さまざまな恩恵をもたらしてくれています。

食べものでいえば、『発酵食品』

 

発酵食は健康ブームの煽りに乗って、再評価が行われているのですが、でも・・・、

 

そこには例の如く、“本物と偽物”とが存在している。

健康で快活に過ごしていくためには、可能な限り本物の発酵食を選ぶ。この必要を思うのです。


発酵食を語るなら、その前に


「自然発酵のプロセス」

について知っておくことが大切であろうと思います。何度か紹介している内容になりますが、カンタンにおさらいしておきます。

炊いたお米を乾燥しないようにしておくと、

『麹菌』

がお米の表面をビッシリと覆い始めます。麹菌がお米のデンプンを食べることで、炊いたお米は“甘酒”へと変化していく。

デンプンとは糖が鎖状に無数につながった姿をしているのですが、この鎖部分を麹菌たちが食べていく。

 

そのことで、デンプンをバラバラにして、おびただしい数の

“糖”

へと変えていくのです。

いま一般に売られている甘酒は、砂糖を添加しているものが多いのですが、それはハッキリ言ってニセモノ。本物は、砂糖なんかは一切必要としないもの。

 

麹菌たちの働きによって濃厚な甘みが醸し出されていく。こういうことになるのです。 

麹菌がデンプンの鎖を食べ尽くしてしまうと、そこでお役目は終了になります。次第に勢力は衰え始めていくのですが、代わって増えてくるのが、

「酵母菌」

天然酵母パンでお馴染みの菌になります。

酵母菌は麹菌が分解した糖分を食べることで、糖を“アルコールと二酸化炭素”とに分解していく。

そして酵母菌が糖を食べ尽くした段階で、でき上るのが、

『日本酒』

日本酒は麹菌と酵母菌の連携プレーによって醸し出されていくのです。


その後、酵母菌が作り出したアルコールを酢酸菌が食べることで、日本酒を“お酢”へと変化させていく。


復習しておくと、 

『炊いたお米→麹菌→甘酒→酵母菌→日本酒→酢酸菌→お酢』
 

このようなプロセスを辿るのです。

 

そしてその後には『酢酸分解菌』が働くことで、お酢を“水”へと変化させていく。こうして炊いたお米は、最後は水となって地球に還っていく。

これが自然発酵のプロセスであると説明されるのです。
 

甘酒も、日本酒も、お酢もそれぞれの段階で、それに応じた菌が働く。こうして私たちの食卓に不可欠な発酵食品は作られていくのです。

 

このように発酵の主役は、菌たちになるのですが、でも今その

“発酵菌が危ない”

こうした事態を招いてしまっている・・・。その模様は過去に

自然食関係者が業界ぐるみでヒタ隠しにする・食の安全アノ事情を業界OBが真相暴露!

の中で詳しく指摘させていただきました。

農薬や化学肥料を多投された私たちの主食のお米は、史上類例がないほどに粗悪で

「質の悪い」

ものへと成り下がっている。

“ふっくらモッチリ甘味”ばかりが追求され、農薬と肥料による汚染についての配慮はほとんど見られない。

さらには、粒が揃っているか?破砕米はないか?緑米や黒点米はないか?

こんなことばかりをひたすら気にするだけのお米の 

“等級制度”


米農家の出荷金額を決める最重要の品評会なのですが、そこでは農薬や化学肥料の問題は一切問われないわけなのです。

稲作の栽培期間は、田植えから長くて半年で刈り取り、その後精米作業になりますが、農家の実労働日数はわずか20日間程度

1ヶ月に満たない作業によって、今の一般的なお米は作られています。

昔は“八十八手かかる”といわれた重労働が、極端なまでに軽減されている。


それを可能にしたのが、トラクターやコンバイン、精米機といった機械類になるのですが、それを含めて稲作を全面的に支えているのが、

「肥料と農薬」

こういうことになるのです。


■腐敗菌の天下に!
今のお米の質は史上類例がないほどに、質が悪化したものになっている。

そのため今のお米を炊いてみても、天然の発酵菌が素材を覆うことができない。

 

こうしたものになり果てているのです。

自然発酵のプロセスを辿ることができず、どうしたって腐敗のプロセスへと傾いてしまう・・・。

清流には清流にふさわしい菌が住むもので、ドブ川にはドブ川にふさわしい菌が住む。

これと同じで、今のお米の質は劣悪であるため、

“腐敗菌”

に占領されてしまうのです。

天然の麹菌が入ったり、沸いたりすることができないほど米の品質が劣化している。

そのままだとお酒も味噌も、醤油も納豆も、パンであっても作ることができなくなってしまう。そこで用いられたのが、

「化学の力」

発酵菌を化学操作・化学培養して、どんな劣悪な素材でも強制的に発酵させることができるように、人為的操作と改造とが行われている。

こうして化学の力で速醸された味噌や醤油やお酒などを私たちは、“安い♪”といって喜んでいるというわけです。

世界一豊かといわれる日本の発酵食品群。代々継承され続けてきた、日本が世界に誇る発酵食品文化が地に落ちてしまっている。

 

こうした現状があるのです。


自然発酵が難しいのなら、お米などの素材の質を良くする方向に進めば良かったものを、菌を化学の力で

“イジリ倒す!”

道を選んでしまった。これは本当に、嘆かわしい事態ではないか?と思うのですが、あなたはいかが思われるでしょうか。

 




■日本酒離れの原因は?
化学操作・化学培養菌の歴史を辿れば、戦後の

「混乱期・復興期」

に源流があります。

コメを含めた物資が不足する中、国は、国民の楽しみである日本酒を飲むことが

 

“できるように!”

と日本酒に安いアルコールを添加して、3倍に薄めた「三倍醸造酒」。この販売を1949年に認可しました。

 

このようにお酒にアルコールを添加する行為は、通称、“アル添”と呼ばれています。

いわば民政安定のための“急場の措置”だったのですが、その急場の措置が形を変えて現在に至るまで続いてしまっている。

 

高度経済成長の流れに乗り、

「安く!速く!大量に!」

を合言葉にアル添日本酒は市場を席捲していったのです。

そしてその流れは米不足がとっくに解消された現在に至るまで、受け継がれている・・・。

化学工業の勃興に併せて人工の化学物質が盛んに製造され始めるようになると、それらがドンドン添加されていく。

コハク酸、粉飴・水飴、化学調味料、ブドウ糖果糖液などが安い日本酒に入れられようになっていったのです。

こうして日本酒は、

 

“悪い酔いする”
“飲むと頭痛になる”


こんな風に敬遠されるようになっていきました。その背景には、化学操作・化学培養菌、アル添と合成添加物の影響があると解説されるのです。

質が劣化する一方の日本酒は、ビールなどの洋酒に押されるばかりとなっている。

こうして日本酒離れが加速していったのです。


■アル添と純米酒
今もほとんどの日本酒がこのアル添酒ばかりとなっています。

外からアルコールを添加することで、“スッキリ感”を演出できたり、独特の旨味や味わい、香りづけなどの調整などを行っている。

スッキリしてオイシイ!なんて言われるのは、アル添の効果によるものと言えるのです。

手前味噌なんて言葉がありますが、これはその家に生息する発酵菌たちの優秀さを自慢した言葉になります。

昔はそれぞれの蔵に棲む発酵菌に違いがあり、それにより蔵ごとの

“オリジナルな味わい”

を楽しめたものなのです。

でもそれが1960年頃から日本中どの蔵も、化学操作・化学培養菌一色に塗り替わっていきました。

その結果、みんな同じで、個性の乏しい味で均質化してしまい、どの酒を飲んでも変わり映えしない。こうして日本酒はオモシロ味のないものになっていったのです。

でも企業にとって、均質化は悪で、差別化は善。価格勝負なら、中小零細の酒蔵が大手酒造メーカーに挑めるはずもありません。

そこで菌は同じであっても、味の違いを演出するため、“アル添”の手法が応用され始めた。いわば、調合の妙を利かせることで、味の塗装が行われるようになっていきました。

こうして上っ面というか、舌先だけというか、いわば表面ばかりの味の追求に終始する。それは日本酒に限らず、現在の発酵食品の偽らざる現状といえるのです。

アル添として添加されるアルコールの原材料は、海外産のトウモロコシやサトウキビ、イモ類を使うことがいわれています。

これらの海外産の原材料は当然ながら、

『遺伝子組み換え作物』

の心配がつきまといます。

この正体不明のアル添酒を飲みたくなければ、「純米酒」と書かれた日本酒を選ぶより他にありません。

昔ながらの純米酒は細々ながらも生き残り、今ようやく、再評価の端緒についた。

そんな印象を持ちます。

 



■本物の復活と復権
こうした中、化学操作・化学培養菌を使わず、当然アル添なども行わず、

「無農薬・無肥料のお米」

を使って、先祖たちが飲んでいたのと同じタイプの日本酒。

 

天然の蔵つき酵母を使った純米日本酒の復権が今まさに進行しています。

今の日本酒は本物ではない。先祖代々受け継いできた方法で、本物の日本酒を

“復活させたい!”

こうした強い意志を持った少数の蔵元たち。彼らが天然菌による日本酒の復活と普及に向けて、立ち上がるに至りました。

日本にしかいない天然の麹菌によって甘酒を作り、蔵の柱や梁にビッシリと棲み付く酵母菌の力によって育まれる本来のお酒。

それを可能にするには、原料となる素材の質。天然菌による自然発酵は、米や水などの

「素材の良さ」

が命。素材が良質で自然のものでない限り、自然発酵のプロセスを辿ることは難しい。仕込んだところで腐っていくばかりとなってしまうのです。


天然菌の日本酒は、味が均一なものにはなりにくく、ビンごとにバラけやすいといった特徴があります。

樽の上の部分と中間、底の部分ではまた違った味わいになることもよく言われます。多くの日本酒の杜人たちから言わせれば、

“プロの仕事ではない!”

こういうことになるのでしょうが、それこそが本来の自然の姿。

バラけて当然、全部同じで均一化されているものの方が反自然。そして何より、安全性の問題を克服できない面があるのです。

ぜひ一度、古来より伝わる天然発酵菌によって生み出された本物の日本酒、その他の発酵食品を試してもらえればと思います。

 

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