「ホンモノとニセモノ」
世にはこの2種類が存在するものです。
こっちがホンモノ、あっちはニセモノ。
そう分かりやすく色分けされていれば、
不自由はない。
どうせ“まがいものだから・・・”とコチラも承知で、
買ったり買わなかったりできるわけですから。
でも、問題はこの2つが
ごちゃ混ぜにされていること。
素人では、なかなか見分けがつきにくく、判断を下しにくい。
とかく私たちはニセモノをホンモノと見誤り、
“悔しい思い!”
をしてしまうわけなのです。
ニセモノは巧妙にホンモノを装うのが常なのですが、
細かな箇所に
“ホコロビ”
が見え隠れしてしまうもの。
「神は細部に宿る・・・」
その小さなホコロビを逃さず見抜いてしまうのが、
優れた鑑定家
そこで今回は、あなたを自然食の優秀な鑑定家にしてしまおう!
そう思い立った次第です。
この内容を最後まで読めば、それだけでニセモノに惑わされない、
ホンモノの鑑定家
となって、生まれ変わることになります。食材の選びの重要ポイントを即座に指摘し、
周囲の困った人を助けてあげられる。
そんな人物に生まれ変わって頂くための内容となります。
鑑識眼を備えた方々が社会に増殖していけば、
本物が本物としてきちんと評価を受ける。
こうした社会の実現に繋がっていくのではないかと思うのです。
それはこのブログのテーマでもある、
「医者を遠ざけ、クスリを拒む」
そんな生き方の実現を促進することにもなる、そう思った次第です。
初回のテーマは、
「ハチミツ」
これを題材にあなたの鑑定眼を養っていきましょう。
■死の海と同じ!?
さて、「ハチミツ」。
生きとし生けるもの、それぞれに
“メインとなる食べもの”
があるものです。
サルは木の実を食べ、牛は草を食み、パンダはササを食べる。
これと同じでミツバチも、
「花の蜜」
を好んで食べるわけなのです(当たり前ですが・・・)。
でも、そのミツバチのエサに
異変が起きている。
なぜだかミツバチは、
「砂糖を食べさせられている」
砂糖以外にも、いろんな不要物を食べさせられ続けているのです。
なぜそんなことになるのか?
それは
「ミツバチの越冬」
に理由があるのです。
■貯蓄が全部・・・
ミツバチは越冬する生きものです。
当然ながら冬はハチにとって
厳しいシーズン。
大好きなお花も咲いていないので、代わりの食料が必要になります。
本来、その代わりとなるのが
「ハチミツ」であるはず。
だから“働きバチ”なんていうように、日ごろ一生懸命働いて、
厳しい冬に備えて蜜を蓄えている
のです。
冬到来となれば、巣の中で、互いの体毛を寄せ合うことで体温上げる。
そして、蓄えたハチミツを少しずつ食べながら耐え忍ぶ。
「冬きたりなば春遠からじ」
そんな一日千秋の思いでいるのかもしれません。
でも、せっかくハチが貯めておいた蜂蜜をすべて養蜂家によって、
「奪い取られてしまう」
ハチミツも商品だから、
少しでも多く蜜を取り、少しでも現金を増やしたい。
経済行為としては当然のことなのでしょう。
でも、ミツバチからしてみれば、タマラナイ・・・。
「やめろ!それは僕たちの大切な食べものなんだぞ!!」
そう抵抗してみても、どうなるものでもありません。
“やかましい!”
文句をいわずにお前らは、
「この砂糖でも舐めていやがれ!」
買う側からは一切見えない、こうした一幕が今の養蜂にはあるのです。
■キケンな砂糖の実態は!?
ハチたちはハチミツを取り上げられた代わりとして、
この砂糖を食べさせられている。
「僕らはこんなご飯を食べたくないよ」
「それにこのご飯じゃ、お腹が空いてフラフラだよ・・・」
そんなミツバチたちの嘆き悲しむの声が聞えてきそうです。
もちろん砂糖は、本来のハチの食べものではないから、これだけでは
体力が持ちません。
そこで、
化学調味料や合成栄養剤
を砂糖にブレンドして与えたりするのです。
本来の食べものは奪われるし、危険性の高い食べものを食べさせられるし、しかも厳しい季節だし。
当然、病気の蔓延は必定なので、エサにさらに
「抗生物質」
を混ぜ込んだりするわけです。
今のハチミツはこのようにして、私たちの食卓に上っているのです・・・。
■他よりもずっと前に!
ハチミツと人類の歴史はかなり長く、
紀元前6000年頃のスペインの壁画にハチミツ採種の模様が描かれているくらいです。
そして、ハチミツに水を加えておくと、そこに酵母菌が入り込んでくる。
酵母菌がハチミツの糖を食べて、
「アルコールと二酸化炭素」
を作り出します。
水とハチミツと酵母菌のコラボレーションは、
「ミード」
といわれるハチミツ酒を生み出してくれるのです。
ミードの歴史はワインやビールよりも古く、今から、
“1万年前から飲まれていた!”
という指摘もあります。
古代ギリシャでは神々の「お神酒」として、崇敬の対象となっていた。
かの古代ローマの英雄、ユリウスシーザーも愛飲したともいわれているのです。
ちなみに、結婚を誓い合ったカップルが2人でミードを飲むという習慣もあったようです。
ハチミツ酒のパワーが2人の間に
“元気な赤ちゃんを授かるように”
そんな願いを込めた期間が「ハニームーン」。
ハネムーンの語源というわけです。
■化学の力で強引に!
でも、砂糖を食べさせられていたり、化学合成された栄養剤や化学調味料、
さらに抗生物質を混ぜられたエサを与えられている。
こうして作られたハチミツは、
“自然発酵のプロセスを辿ることができない!”
ものとなってしまいます。
酵母菌が入りにくいハチミツ環境となるため、発酵ではなく、
“腐敗してしまう”
確率が高くなる。
金色の甘美な香りのあの蜜が、黒ずみ腐敗し、悪臭を周囲に撒き散らしてしまう。
自然の力でミードになれない。
そんなハチミツばかりなのが現状と言わねばならないのです。
ネットで検索すれば「ミード」はそこそこ売られていますが、そのほぼすべてが、
ワイン酵母を添加していたり、その他の買ってきた酵母を添加していたりと、
要は、
「化学操作・化学培養菌」
のお世話にならざるを得ないのが現状というわけです。
※自然発酵のプロセスについては以下をご参照ください。
『自然食関係者が業界ぐるみでヒタ隠しにする・食の安全アノ事情を業界OBが真相暴露!』
■すべて吹っ飛ぶ!
他に、ハチミツの品質が低い理由の1つとして、
「加熱殺菌処理」
の問題があります。
ハチミツの中には、
クエン酸、グルコン酸、コハク酸などの有機物。
アミラーゼやグルコースオキシダーゼといった酵素類。
ビタミンB1、B2、B5、ニコチン酸、葉酸、パントテン酸、
コリンなどのビタミンB群とその他ビタミン。
カリウム、鉄、銅、マグネシウムなどのミネラル類。
各種抗酸化物質
などが含まれているのです。
これだけ豊富な栄養分を含んでいるわけですが、加熱殺菌してしまうと、
酵素もビタミンも香りも何も、
“全部吹っ飛んでしまう”
のです。
これらは高温では壊れてしまうものなのです。
■ろ過と農薬
また加熱殺菌処理を施すと、ハチミツの中のゴミなどを取り除く、
「フィルターろ過」の工程がスムーズになります。
非加熱だと、ミツがドロドロ状態で、フィルターの目を通り抜けるのに時間がかかってしまう。
そこで加熱殺菌処理を施すと、サラサラになり、フィルターろ過も
短時間で終わらせる
ことができる。
加熱殺菌は製造作業の効率化をも進めることができるのです。
それとは別に、現在、世界規模でのミツバチの減少が問題になって
いますが、それは農産物の生産に使われた、
「細胞浸透系農薬」
が原因として考えられています。
細胞浸透系農薬の問題は別の記事でも触れているので、そちらを
ご参照頂きたいのですが、一点。
この農薬の特徴としてあるのが、
「無味無臭」
ニオイも味もなく、水に溶ける性質があるので、ミツバチたちはこれを“農薬水”だと気づかずに、
飲んでしまう。
ミツバチは小さな体を全身をバタつかせて飛ぶので、体温が38℃くらいと高くなる。
オーバーヒートした体をクールダウンする必要があるのです。
細胞浸透系農薬が溶け込んだ水を、ニオイも味もないものだから、
ミツバチは安心して飲んでしまう。
そうなると神経系統を毒されて、巣に戻ることができなくなってしまう。
こうして巣には、
女王バチだけが残される。
農業において、ミツバチは作物の受粉作業に欠かせない存在ですが、それが減少し続けている。
それは野菜などの生産が今後は、
困難になる
ことを意味しているのです。
細胞浸透系農薬による、世界規模でのミツバチ減少は、深刻な事態を招いている。
ハチミツ採種の現場の周りに、
「農地はないか?」
このことも自然で安全なハチミツ選びのポイントになると思います。
※参考:『発達障害と農薬米・知的女子は損がキライ!無農薬を選ぶ2つのワケは?』
■本物の追求とは?
ハチミツを選ぶ際は、とにかく、
・砂糖を与えていないか?
・抗生物質を与えていないか?
・栄養剤などをエサに混ぜていないか?
・周囲に農場はあるのか?ないのか?
そして
「加熱処理」を行っていないか?
この点を販売者に厳しく問わない限り、もはや食品としての力が乏しい、
甘いだけの蜜
になってしまう。カワイイ容器とキレイなラッピングに包まれ、ビン越しに光り輝く
“金色の蜜”
黙して語らぬその中身はというと、壊れた栄養のカケラが無残に転がるだけの、
「生命の絶えた海・・・」
そのようなものになってしまうのです。
■食の本質は何か?
ハチミツを愛し、ハチミツを深く理解し、ミツバチのお世話に余念のない、
そんな本物の養蜂家たちは、加熱殺菌したハチミツは
「本物ではない!」
力を込めてこう言います。
温度管理は養蜂家の大切な仕事と考える彼らは、細心の注意を払ってハチミツを扱うわけなのです。
温度にして45℃を越えないように慎重になる。
これを超えると、酵素やビタミンが壊れてしまい、味も落ちて香りもなくなる、
“甘いだけの蜜”
になってしまうからなのです。
特に南米からくる輸入ハチミツは赤道を通るので、船底で、
冷温管理を徹底!
しなくてはなりません。
コンテナ内部の温度を低く設定するなどして、厳重管理のもとに届ける必要があるのです。
コンテナ設備がなければ、空輸で届ける。そこまでやって、
「品質保持に努めるもの」
なのです。
それも養蜂家の大切な仕事になるのです。
本来の食べものを奪われたミツバチたち。
思えば、「狂牛病」だって牛から牧草を取り上げ、
“肉骨粉”に変えたことが原因
だったとされています。
「より多く、少しでも多く」
を求める姿勢。
農業における「肥料」の問題と同じで、原因は常にココに行き着くようです。
本物の養蜂家たちは、
「ハチは家族の一員だ」
と言います。そして、
この蜜はハチが自分たちのために作ったものだから、我々は、
「余った分をもらうのだ」
と言うのです。日本でいうなら、“おすそ分け”に当たりますね。
本物のハチミツも生きている。
活きた生のハチミツを食べることは、
“あるがままの自然を体に摂り入れる”
ことを意味します。
蜜の中の生きた力は、私たちに様々な恩恵をもたらしてくれるのです。
一方の加熱処理したハチミツを食べることは、甘いだけで生命のいない、
「腐敗しやすいエネルギー」
を摂り入れることになります。
発酵できる力を持った食材・腐敗するしか道のない食材。
そのどちらを食べることが、私たちの体を喜ばせることに繋がるでしょうか?
生命を維持・拡大するために、他の生きものの命をいただく。
食の本質が、
「いただきます」
という言葉に凝縮されるならば、
何を選び、何を体に入れるべきなのか?
このことを深いレベルで理解する必要があると感じます。
※商品案内※
「マヌカハニー」は加熱殺菌処理も一切行わず、抗生物質も一使われていないハチミツです。
味を良くする目的で、マヌカの花だけを吸うように管理された、ミツバチたちの“力の結晶”といえるでしょう。
徹底した温度管理でニュージーランドから輸入され、自然丸ごとの本来のハチミツを楽しむことができます。
値段が高いので、日々食べるのは難しいかもしれませんが、
クリスマスの贈り物に、ハチたちの物語と一緒に大切な人に送ってみてはどうでしょう。
ギフト仕様にできるようなので、要チェックですね。
本物だけの深い味わいをぜひ一度感じていただければと思います。
ちなみに「ミード」の方は、ワイン酵母や日本酒酵母が添加されたものばかりで、天然酵母のミードはないようです。残念です。
■「マヌカハニー」楽天市場での購入
■“食の安全”・百冊読むよりこの9章!
■参考文献
・『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』 前田 京子 著 マガジンハウス刊