予めお伝えしておきますが、
今回のBlogは西宮市の行政、
新型コロナウイルス対策等には一切関係のない内容になりますので、
その点、宜しくお願い致します(笑)
・・・
おそらく、5年ほど前になります。
某有名焼肉チェーン店に、そのメニューは存在しました。
そのメニューとはズバリ、
「カルビ専用ごはん専用カルビ」です。
このメニューを発見した時、
僕は語呂の良さと着想に驚愕しました。
その驚愕に至る前提として押さえておかなくてはならないのが、
このお店には既にメニューとして、
①カルビ
②カルビ専用ごはん
このふたつが存在していたということです。
①カルビ
これは、皆さんご存知カルビです。
カルビとはアバラを指す言葉なので、
アバラ周辺の肉ということになりますね。
上カルビ、中落ちカルビ等、様々なメニューが存在します。
②カルビ専用ごはん
フツーのごはんに韓国海苔、ゴマ、タレがかかっています。
カルビを美味しく食べる、カルビのためのごはんということで、
このメニューが考案されたのでしょう。
どのカルビにも合う、とても美味しいごはんです。
ここまでなら、話はキレイに完結していますから何も問題ありません。
それどころか、ごはんに一手間加えることで、
カルビと同時にごはんの売り上げも伸ばそうという発想と工夫、
素晴らしいと思います。
ところが、このメニューのヒットによって味をしめたのかどうなのか、
焼肉界の平穏はあるひとつのメニューの誕生によって、
一気に修羅場を迎えることになります。
それこそが、
③カルビ専用ごはん専用カルビ
なのです。
画像はネットから拾いました。
繰り返しになりますが、このメニューのリズムの良さと着想は素晴らしい。
一方で、元浜学園国語科、男子最難関コース担当講師としては、
この言葉の矛盾を指摘せざるを得ませんでした。
・・・
「専用」とは、
1.特定の人だけが使うこと。
→会員専用のジム。
2.ある特定の目的・対象だけに使うこと。
→洗顔専用の石鹸。
→カルビ専用のごはん。
3.それだけをもっぱら使うこと。
→今回の競技においては、○○社製の器具を専用とする。
「②カルビ専用ごはん」においての意味が2であることは、
もはや議論の余地がないでしょう。
・・・
ちなみに当時、現実にあったやりとりがこちら。
ボク「①カルビ下さい!」
店員さん「ハイ、よろこんで!」
ボク「①カルビにいちばん合うごはんってどれですか?」
店員さん「②カルビ専用ごはんです!」
ボク「じゃ、②にいちばん合うお肉は?」
店員さん「③カルビ専用ごはん専用カルビです!」
ボク「それだと、さっき頼んだ①にベストなのは②じゃないですよね?」
店員さん「えっ… (*´д`*)ハァハァ」
イヤな客ですね(笑)
・・・
「①カルビ」を最も美味しく食べるのが、
「②カルビ専用ごはん」
ここまでは良いでしょう。
しかし、
「②カルビ専用ごはん」を最も美味しく食べるのが、
「③カルビ専用ごはん専用カルビ」なのだとしたら、
「①カルビ」を最も美味しく食べるごはんが、
「②カルビ専用ごはん」ではなくなってしまいます。
「①については②がベスト(専用)だよ!」と主張しているにも関わらず、
①カルビという種類の肉に含まれる③について、
「③(⊂①)については②がベストだよ!」という主張を、
主語をひっくり返して、
「②については③がベスト(専用)だよ!」と言っており、
②に合うのは①なのか③なのか、
結局のところ分からないという矛盾が生じています。
更に言えば、
「①カルビ」は一般名詞(山・川など一般的なものの名称)なのに対して、
「②カルビ専用ごはん」
「③カルビ専用ごはん専用カルビ」は、やや固有名詞
(富士山、四万十川など特定の名前)のように感じられ、
もはや比較すると言葉の水準がバラバラです。
そもそも、③を生み出してしまったことが間違いだったのかも…。
・・・
しかし。
これを解決する方法が、ひとつだけ存在するのです。
それは、
「④カルビ専用ごはん専用カルビ専用ごはん」
という新メニューを誕生させることです。
「①カルビ」→「②カルビ専用ごはん」
ここはここで完結させてしまい、
「③カルビ専用ごはん専用カルビ」
→「④カルビ専用ごはん専用カルビ専用ごはん」
この組み合わせを新たに生むことで、
①②③の関係性の矛盾を解決すると共に、行き場を失った③を救う。
これしかありません。
・・・
こんなことをふと思い立って、先日行ってきました。
こちらが某焼肉チェーン店です。
しかし、メニューをいくら探しても、
③カルビ専用ごはん専用カルビ
が見つかりません。
ボク「すいません、
③カルビ専用ごはん専用カルビってないんですか?」
店員さん「あぁ、もうなくなっちゃったんですよ〜w」
ハイ、メニューからなくなってました(笑)
ですが、様々な種類のカルビ、カルビ専用ごはんは健在であり、
大変美味しく頂きました☆
・・・
以上、ウダウダ書きましたが、
やっぱり牛角大好きです!!
そして、この話は友人の思わぬツッコミにより、
続きモノになりました(笑)
それでは、今日はこのへんで。
ありがとうございました!!
川村よしと