長野県町村会の定期総会  東京財団 柯隆主席研究員の講演。 | 白鳥まさのりのブログ

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先日、長野県町村会の定期総会が長野市内で開かれました。

 


台風災害直後のため日程変更もありましたが、総会で来年度の国、県への要望事項などを決定しました。
国土強靭化計画に位置付けられた事業を進捗、治山、治水、砂防事業の効果的推進などを要望することに。

 

 

今回の台風では、長野県内でも甚大な被害が発生。

河川の越水など想定外の災害。

各首長からも口々に「何故?」など、災害の話になりました。

改めて、ソフト、ハード両面からの対策が必要になっています。

 
(羽田会長のあいさつ)
 
 
 
総会終了後、東京財団政策研究所の柯隆主席研究員から「高まる地政学リスク」と題する講演がありました。
 
柯研究員は、中国南京市生まれの中国人。
日本の大学を卒業後、国内の研究機関に勤務、日本語と英語が堪能で経済政策、中国経済などが専門。
柯研究員から建国70周年の中国、長期化する米中対立、貿易戦争、日韓の対立、香港のデモなどについて大変興味深いお話を伺うことができました。
ユーモアを交えた、実に楽しい講演でした。
 
 
いくつかのコメントから。
 
・先般の建国70周年の中国の軍事パレード。
兵器を見せること。対アメリカ対策で実施。
中国経済は減速していて、求心力というより遠心力が働いているのが現状。
 
 
・香港デモ
植民地の屈辱があるのに、香港人は、中国はイヤ。
デモをしている人々は、最後は英連邦の国へ出て行くだろう。
最終的には、香港は中国化していく。第5の特別区に。  
香港の国際金融センターの役割はシンガポールに移っていくだろう。
 
・中国経済
明らかに景気が減速、ネオンが消えた、高級レストランがなくなった。
国内経済成長は6%以上というが、0%ではないか。
自動車産業は振るわない、サムソンが中国での製造を止めた、失業率も10%以上。
貿易不均衡は解決しない。アメリカの産業構造の問題だから。
納税意識が上がらない。所得調査ができず脱税が横行。
中国経済の課題
①経済力は高いが②民間企業に技術力、化学力がない③軍事力を最適化する必要、文化力がない。
中国に文化が芽生えない、強国を目ざすなら自由が必要。
 
日本人の特徴
日本ではキャッシュレスは進まない。現金をもっとも愛用するのが日本人。
お札の向きを揃えて財布に入れる、誰もが小銭を持ち歩く。
 
 
・日本の大学生
静岡県立大で講義をしているが、(学生に聞くと)新聞を読んでいる学生は2年続けてゼロ。
学生は、幸せを感じている。満足している。
20歳前後の学生がコンビニで時給1000円でバイト。自分をそんなに安く売るな。
人材の育成が必要。教育改革に関心を持つべき。
 
 
・日本の生き残り
高付加価値化しかない。
いかにブランド力をつけるか。
作ることより売ることを考えねば。