思いがけずひとり暮らしになって十日が過ぎた。
なんだかんだで仕事以外でも忙しく、
落ち着いてひとり暮らしに慣れるのは
来週の引っ越しで新居に落ち着いてからになると思っている。
しかし、こと食事に関しては、母、クマ姑が
特別養護老人ホームに入居してから本当にひとりなので
しばし呆然としてしまったと認める。
時計を見ては、クマ姑の昼食時間や夕食時間を気にする
生活を1年以上続けていたので、それが急に「ないです」と
なってもそう簡単に慣れられるものではない。
また、引っ越しの日取りが決まってからは、
その日までに冷蔵庫と冷凍庫もできるかぎり
空にしなくてはならない。
そうなると、せっかくひとりきりであっても、
「食べたいもの買って料理すれば~?」
というモードにはまだ入れない。
あるものを食べ切るしかない、というのは、
買い置きクマちゃんの異名を取る私にとって
ちょっとまいったな、という状態になった。
野菜などもギリギリ最低限しか買えないし、
お肉と魚も同じ。
そして時間に制約がないと食事の時間も
めちゃくちゃになってしまった。
土日や休日は最たるもので、朝はミルクティーで終わり、
昼もまだそんなにお腹が空かなくて、
午後は仕事も忙しい時に小腹が減ってちょっとお菓子など
つまみ、午後遅い時間か夕方くらいになって本格的に
空腹となり、慌てて何かを作って食べる、と。
そうすると夜はお腹が減らず、それを良いことに
ルーマニアの同僚とばんばん会議も入れて
仕事を続行してしまい、時計は8時9時を回る。
小腹が減る時間が来るのはその後で、
果物を食べたり、冷凍庫に買い置きしてあった
棒アイスなどを食べて終わる、というパターンが続いている。
そんなことばかりじゃいかんな、と思い、
何かちょこっと作っても、いざ食べるとなると
ダイニングテーブルすら使わなくなっており、
自室のコンピューター前で食べてしまう。
(鶏肉のミニトマト煮。
冷凍庫には子グマ兄が持ってきてくれた
立派な3年もののパルミジャーノがあるが、
今はそれを解凍したくないのでクラフト製品などを食べている)
これは何か良くないのではないかと思う。
新居には立派なキッチンも、広すぎるリビングダイニングも
あるのだから、自室のデスクで夕食を食べるのは避けたい。
やっぱりテレビを買うか? <そういうことなのか?
長く、作ることすら許されなかった料理を
自分ひとりのためだけに作るのは不思議な気持ちになる。
しかし、どんな気持ちであってもそれらは実に美味しい。
そこにある問題は、今まで二人分でも苦労していたのに、
一人分など作れるわけもなく、残り物が出ることくらいだ。
新居ではもっときちんとした食事時間と料理内容の
ルーティンを構築していきたい。
お家賃が予定より高かった分はその辺でうまいこと
調整しないといけない。
でも外食がしたいのも事実。
難題多しのひとり飯。