男の料理1 | 心にうつりゆく よしなしごと 

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連れ合いは 両肩腱板断裂、シェーングレン症候群、間質性肺炎を 
罹患して 

東南アジア担当後10年は私にとって激動の10年だった。会社を5社程度替わったからだ。本社がスイスの会社 1社 ドイツ2社 アメリカ2社 ベルギー1社 当然出張も多い。でも毎週ではなく 年4回程度で滞在も数日、1週間のいる必要はない。四半期に一度のペース。相変わらず 貧乏性で主にエコノミークラスの座席。必然的に現地料理を食べる機会が多い。日本からの出張だということで 現地の人は普段接待に利用している日本料理店とおぼしき店に連れて行き 感想を求める。昔と違い とんでもない料理は出てこない まあ寿司やてんぷら ステーキ(鉄板焼きと称し 甘いタレの肉)が主体だから 旨くはないが 食べられない事はない。生モノはできる限り食べないようにしたのは東南アジアの影響か?

こちらとしては 現地の料理を所望するので 一回は連れていってくれる。これは当り外れがある。スイス料理は駄目。塩辛い。幸いイタリアが隣国なので イタリアレストランは多い。イタリア料理は旨い。欧州ではまず イタリア料理を頼む。多分フランス料理も旨いのだろうが 高価ななのか 決して連れていってくれない。イタリア料理が無い場合 中華料理を選ぶ。これは 世界共通の味で問題がない。日本人は世界各国で見るというのは本当だが これよりも中国人に方が圧倒的に多い。しかも 十分現地に溶け込んでいる。食に関しては駆け込み寺的存在だ。ドイツ料理 芋 ソーセージなどが中心。ドイツには2社就職したが 1社はフランクフルト近辺の有名カメラメーカー。実際はカメラは製造していない。ブランドを貸してロイヤリティをもらっている。大都市近辺なので 何でも食べ物はある。遠路はるばるでもないだろうが 高級店が多く まずい印象はない。一方記憶に残る店もない。もう一社はそこから200キロばかり離れた田舎の学園都市。小さな周りを城壁で囲まれた町。ここの料理は旨かった。特に印象に残ったのは山ブドウをふんだんに用いたジビエ。赤ワインで鹿肉を煮込んである。濃厚な味で ボリューム感満点。価格は4000円程度だったと記憶している。大金持ちの社長(年商600億で高利益率、株式会社ではなく個人の会社)のワイフが道楽で経営している会社との事。旨いのだか 田舎なのかいつ行っても 客は少ない。我々は10人単位で押し掛けるので それはそれで忙しそうだが。

この話をすると 肩の腱が切れて無理ができない女房が作れという。元々 化学出身(我々は科学と区別するため ばけがく 屋と自称するが)なので 食器洗いは苦にならないし 物を加工することは得意である。料理を偶に作る事を 男の料理というなら それはそれでいい。男の料理にチャレンジする。しかし 男の料理に最も大切なのは 味でもなんでもない。毎日 毎日料理を作っている古女房殿にとっては息抜き、味にあまりとやかく言わない。しかし 最も大切な事がある。それは 台所を汚さないことだ。女房にとっては台所は城であり 彼女は一国一城の主である。どこに何がおいてあるかどころか どこにどんなシミがあるか 調味料の量はどうなっているか どの布巾 は何用か など 化学屋以上に記憶している。この城を拝借するのだ。料理を作ってあげるという感覚で接すると大けがをする。原状復帰が大原則。そうでないと 大変なことになる。小言どころではない。 すべての物を取り出し これを機会に掃除を始める。理由は小生が汚したことになる。実は普段から模様を替えたいと思っていた事に絶好に機会を与えたことになる。 ---- 次にブログに続く