44秒48の脅威の高校新!東京高校が日本選手権リレーで優勝!エドバー・イヨバ選手5冠! | 陸上競技のアスリート応援ブログ

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陸上競技未経験のにわかファンです。
ポリシーはDD(誰でも大好き)です。
選手の動画まとめ的な記事で応援したいと思います。

前記事の通り、昨日は日産スタジアムに観戦にいってました。

本当に見に行って良かったです。

信じられない記録を目前で見る事ができました。

今年の日本短距離界のニュースでは、世界ユースでのサニブラウン・ハキーム選手のボルト越えの2冠がトップになると思いますが、女子のニュースではこの東京高校の高校新がトップニュースになるのではないでしょうか。リレーでは、国体京都チームの44秒79の大会新世界陸上での4×400mリレーの日本新などもありましたが、個人的なビックリ度では、4×400mRの大幅な日本新をも上回ります。

前日の日本選手権リレーの予選で、不滅の高校記録かと思われた埼玉栄の45秒23を更新する45秒08をマークすると、昨日の決勝ではさらに0.6秒も更新する44秒48というとんでもない記録を打ち立てました。これは単独チームのみならず日本高校選抜を含めても新記録です。


◆2015日本選手権リレー 女子4x100mR決勝 東京高校44.48ジュニア日本新 東邦銀行44.48 渡辺真弓ラストラン
1 5レーン 東京高校 斉田ー福田ー上村ーエドバー 44.48 ジュニア日本新
2 6レーン 東邦銀行 柴村ー千葉ー青木ー渡辺 44.48
3 7レーン 甲南大 寺井ー田中ー木村ー永野 45.06 関西学生新
4 2レーン 青山学院大 小川ー足立ー島田ー藤森 45.07 青学新
5 4レーン 大阪成蹊大 柴崎ー中村ー島岡ー青山 45.16 関西学生新
6 3レーン 京都橘高 西村ー壱岐ー姫野ー吉野 45.73 近畿高校新
7 9レーン 大東文化大 横田ー土井ー秋葉ー細谷 45.75
8 8レーン 倉敷中央高 澤谷ー三宅ー末石ー斎藤 46.09
(okukon さん)

■高校歴代ランキング(学校別、年度別)
1位 東京   44秒48 2015年10月24日 ←NEW
2位 埼玉栄  45秒23 2013年7月30日
3位 埼玉栄  45秒72 1992年10月10日
4位 浜松市立 45秒73 2013年8月1日
4位 京都橘  45秒73 2015年10月24日 ←NEW
6位 倉敷中央 45秒76 2015年7月30日
7位 相洋   45秒88 2014年8月1日
8位 恵庭北  45秒90 2013年8月1日
9位 相洋   45秒91 2013年6月15日
10位 東京   45秒96 2013年8月1日 
11位 薫英女  46秒02 2001年8月4日

2012年までは45秒台は92年の埼玉栄の45秒72だけでした。いわば不滅の記録でした。それを土井杏南さん擁する2013年の埼玉栄が21年ぶりに大きく更新したのが、45秒23。土井さんは陸上競技で戦後史上最年少でオリンピックに出場した突出した選手です。4×100mリレーと個人の100mで中学・高校全てのレコードホルダーです。45秒23はその年の埼玉栄のなかでもずばぬけた記録だったので、これはもう破られないんじゃないかと思っていました。

それを東京高校が予選で45秒08に更新した時点で驚異的だったのです。たださすがに44秒台は難しいと思っていました。インターハイもそうでしたが、決勝でタイムを伸ばす事はなかなかないですし。

それが44秒48です。0.6秒も更新してきたのです。これは選手達も目標にすらしていなかったタイムでしょう。

記録を抜かれた土井杏南さんのツイート
埼玉栄の高校記録抜かれた…(^_^;)悔しいけれど次は学生記録目指して頑張ります!東京高校の皆さんおめでとうございます!

これは東京高校が予選で45秒08を出した後でのツイートです。土井さんが目指すと言った学生記録は福島大学の44秒80です。決勝ではそれをも大幅に更新したのですから、もう笑うしかないといった心境でしょうか。

例によって個人の持ちタイムの合計と比較してみます。
※(個人のタイムの合計)-(リレーのタイム)=利得タイム
※個人のタイムはその時点での自己ベストです。

★1992年日本高校選抜
伊藤佳菜恵 11.83
柿沼和恵   11.75
庄司奈実  12.07
金子朋未  11.79
合計タイム   47.44
リレータイム 44.90
利得タイム 2.54

★2013年埼玉栄
初見笑里 11.91
阿部彩花 12.16
吉田実結 12.17
土井杏南 11.43
合計タイム   47.67 
リレータイム 45.23
利得タイム   2.44

★2011年日本記録
北風沙織 11.42
高橋萌木子 11.32
福島千里 11.21
市川華菜 11.43
合計タイム  45.38  
リレータイム 43.39
利得タイム   1.99


★2015年 東京高校

斉田果歩 12.20
福田真衣 11.83
上村希実 12.17
エドバー・イヨバ 11.66
合計タイム 47.86
リレータイム 44秒48
利得タイム 3.38

やはり利得タイムも驚異的ですね。バトンパスの精度という事ももちろんありますが、メンバー全員が個人の持ちタイム以上の走力があると考えるのが当然ですかね。

後は春の段階で44秒台を目指すという高い目標を立てていたのも大きいと思います。

改めて目標を掲げるっていうのは大事だなとも思いましたね。



1走の斉田さん。インターハイの予選ではメンバー落ちでしたが、準決勝から起用されるとチームに安定をもたらしました。



2走の福田さん、こないだの日本ユースで自己ベストも更新し、絶好調でした。大阪成蹊の中村水月さんにも負けてませんでしたね。来年はエースとしてインターハイの100m制覇を狙うでしょう。もし優勝すればエドバーさんの連覇に続き、東京高校3連覇ですね。


大村先生のところへ行くと涙が止まりません。



エドバーさんは日大に進学との情報がありましたが、上村さんも一緒なのでしょうかね。一緒に行って欲しいです。上村さんも100mでは短いけど、200mは長い、しかしリレーでは無類の強さを発揮する「リレー職人」ですね。東邦銀行のゲームチェンジャーである青木沙弥佳さんに負けてなかったですね。                                                                                                                                                                                                                                                                    







今大会で東京高校の後塵を拝した大学生チームも、それぞれチームベストを更新するなど良いタイムではありましたが、これを刺激に受けてもっと高みを目指して欲しいですね。

また、今回の44秒48は世界ジュニアだと、2012年で4位、2014年で3位に相当するタイムです。

壹岐いちこさん柴山沙也香さん、中野真琴さんに川村知巳さんなどタレントは揃っているので、環境がかわる年ではありますが、ぜひ来年の世界ジュニアで結果を出してほしいですね。社会人1年目で迎える東京オリンピックに出場する為にも大事な事でしょう。

今シーズンのエドバーさんは、インターハイ、国体、ジュニアの3冠とインターハイと日本選手権リレーの4×100mRの5冠です。ものすごい成績ではあるのですが、正直なところ潜在能力にまだパフォーマンスが追い付いていないという印象でした。
また、競り合いになった時に固くなる傾向も見受けられたのですが、今回は凄かったですね。迫力がありました。今回渡辺さんを差しきった事はエドバーさんにとっても大きな自信になった事でしょう。来年はオリンピック標準記録を狙って欲しいです。