引退について、あれ?と思ったのは、ツイッターのタイムラインにあがってきた国体の写真を見たときです。表彰式で福島千里選手達が渡辺さんを囲んでねぎらってるような写真でした。なんだろう?誕生日?いや誕生日は確か夏前だったはず・・・。(6月6日です。渡辺真弓さんの記事で年齢別日本記録にふれていたのでなんとなく覚えてました)
もしかして?と胸がざわついていると、ほどなく渡辺真弓さん引退のニュースが流れてきました。
「え~、もったいない!今年のランキング2位なのに!!」という思いでいっぱいでしたが、引退レースの日本選手権リレーはなんとしても休みをとって観に行くぞ!と心に誓いました。
そしてどうぜ行くなら写真も撮りたいと思い、一眼レフのカメラと望遠レンズをレンタルして観戦に行くことにしました。(そのへんの話はまた別途。)
昨日は仕事中にドキドキしながら予選をライブ中継で見てました。僕がこのブログで何回か書いているように青木沙弥佳選手と渡辺真弓選手のバトンリレーはいつも盤石だし速いだけでなく強いチームです。予選でバトンを攻める必要もないし、ミスするようなメンバーでもありません。でもドキドキしながら見てました。もしミスで決勝にいけなかったら悲しすぎるからです。しかし結果はかなり安全バトンでの44秒台と上々の出来でした。2012年の日本選手権リレーで出した44秒37の単独チーム日本最高記録も狙えるな。そんな風に思ったのも僕だけではないでしょう。
今日はレースまでワクワクしつつ、ちゃんと良い写真撮れるかなとドキドキしていました。
日本選手権リレーの決勝まで、ジュニアオリンピック(同時開催の中学生の大会)の知っている選手の写真等を撮りながらカメラの扱いの練習をしていました。
そしていよいよ女子4×100mリレーの決勝の時間です。
選手が入場してきました。
1走の紫村仁美選手
近くの応援団の方から、「しむら~、いっちょかましてやれ~」などと熱いエールをもらいながら、集中力を高めていました。
2走の千葉麻美選手
スタート位置の確認に余念がありません。
3走の青木沙弥佳選手
ストレッチに余念がありません。
そしてアンカーの渡辺真弓選手
凛とした引き締まった空気が遠目からも感じられました。
僕はカメラを持っていますが、写真家の石島道康さんのように感情を入れ心の中で叫びながら撮影する事としていました。
スタートの号砲が鳴りました。
よし紫村さん行け!!!
バトン渡った!千葉さん行け~!
おっしゃ、バトン渡った!青木さん行け~!!
青木さん来た!バトン渡った!渡辺さん来~い!!
僕はファインダー越しに、東邦銀行ばかり見てた(カメラに収めるのに必死だった)のですが、バトンがうまく渡っていたのはわかりました。これは記録更新も狙えるのでは?とおぼろげながら思っていました。
しかし
あれ?エドバーさん近い!!!
近くの応援団の方からも悲鳴のような声が漏れます。
え~!!マジ!!
青木さんも叫びます。
※下手こいて青木さんにピントが合ってしまったが、それもまたよし。(笑)
縦位置という事もあってどちらが勝ったか全くわかりませんでした。
すると44秒46という速報タイムがアナウンスされました。
ちょっっ!!!!
完全に頭がパニックになってしまいました。
長らく破られなかった柿沼さん擁する埼玉栄の記録が45秒72、その記録を21年ぶりに破った土井杏南さんの埼玉栄が45秒23、それを昨日破った東京高校の記録が45秒08だったよね
などと(勿論正確ではありませんが)、頭の中でブツブツつぶやきながら、事態を飲み込めずにいました。
そしてほどなく、スクリーンにリプレイが映し出されます。
リードした渡辺さんを最後の最後にエドバーさんが追い付き追い抜かしたように見えました。
そして、ほどなく確定しました。パニクッて余り覚えてないですが・・・。
ただ渡辺さんは、特に悔しがったり、感情的になる事もなく、朗らかな笑顔を終始浮かべていました。
負けっちゃったかな~という感じでスクリーンを見ます。
確定が出た後、エドバーさんと握手した後の写真。
※シャッターチャンス逃したため動画でご確認ください(笑)
特に言葉は交わしてないと思いますが、日本代表のリレーメンバー頼んだわよ。そんな気持ちもあったでしょう。
渡辺さんもまさか、東京高校に負けるとは思ってなかったと思いますし、自分のところで抜かれるとは思っていなかったでしょう。いつもインカレ優勝等で挑んでくる大学生を子供扱いしてましたからね。
まさかの同タイムながら2着という結果で文字通りの有終の美を飾ることは出来ませんでしたが、年齢を感じさせないスタイルやランニングフォーム、穏やかで朗らかな佇まいなど渡辺さんは最後まで美しかったです!!
オリンピックに出場できなかったのは、残念でしょうが良い競技生活でしたね。
これから指導者的な事をやられるのかどうかわかりませんが、これからの人生もまた素晴らしいものであります事を心から願っております。
また、にわかながらいち陸上ファンとして今日のようなレースを目前で見れた事は非常に幸せでした。ずっと忘れないと思います。
お疲れ様でした。有難うございました。
◆2015日本選手権リレー 女子4x100mR決勝 東京高校44.48ジュニア日本新 東邦銀行44.48 渡辺真弓ラストラン
(okukon さん)