元三大師関連寺院(一)【11】太平埜山 長福寿寺(千葉県長生郡長南町)No.1 | 遊行聖の寺社巡り三昧                            Yugyohijiri no Jishameguri Zanmai

最近はご無沙汰ですが、ここ10年ほど外房の九十九里浜で週末を過ごすことが多く、長南町の長福寿寺は丁度その通り道にあたります。

圏央道の茂原長南ICを下りた国道409号線沿いにあり、元三大師関連寺院【2】で書いた笠森寺や、波の伊八が晩年に彫った龍が素晴らしい称念寺に隣接しています。

さて長福寿寺の寺伝によれば、798年桓武天皇の勅願によって、伝教大師最澄が創建したと書かれているようです。

「三途河頭極楽東門蓮華台上阿弥陀坊太平埜山本実成院長福寿寺」と言う日本一長い勅号を賜り、天台宗大本山として房総三国308末寺を統括する大古刹だった言います。

それにしても目につくのは本堂前に置かれた二頭の巨大な象です。

これは「吉(キチ)ゾウ君」「結愛(ユメ)ちゃん」と言うキャラクターで、440年前この地に降臨して、幸福を叶えたり恋愛成就をもたらしてくれたりするそうです。

ちょっと歓喜天(聖天)と被っているような気もしますが・・

私と美月が知る限りでは、最初は「吉ゾウ君」一頭だけだったのですが、恋愛成就祈願ブームに乗じて「結愛ちゃん」を増設したのではないかと考えています。

「願いが叶うゾウ」「足腰元気だゾウ」などの駄洒落が境内に溢れ、やたらとポスターや貼り紙が増えだしたのもこの頃からでした。

どうやら元経営コンサルタントの経歴を持つ長福寿寺の現住職が、参拝者を呼び寄せたい一心でこの荒唐無稽な石像を造ったとのことです。

「こりゃ檀家は大変だ」と私と美月は大笑いしたのですが、数万円で象の台座に名前を刻ませることを知り、さすがに算盤勘定は経営コンサルタントだと納得しました。

この象を造る前は、「相田みつお」に傾倒していたのか、数々の迷言・・否、名言が境内のあちこちで鑑賞することが出来ます。

中でも私と美月はこの「好きって言っちゃえば」のセンスに爆笑して、注目寺院として月に一度は様子を見に行くことに決めたのです。

しかしこのぐらいの遊び心なら楽しかったのですが・・