遊行聖の寺社巡り三昧                            Yugyohijiri no Jishameguri Zanmai

本日は5月1日、ゴールデンウィークを迎えて、我が家の裏を通る東名高速道路はおそらく未明から渋滞が始まることでしょう。

(2021年8月、早朝の日本平ホテルから臨む富士山と清水の街)

事故や怪我が無く、皆様が素晴らしい休暇を楽しまれますことを祈念しております。

さて私と美月と言えば、先月よりの『サンデー毎日』暮らし故、毎日がゴールデンウィークの有り様で社会性を失いつつあるのが実情です。

老後の余得と言ってしまえばそれまでですが、高速道路の渋滞に立ち向かう気力をも失って、餌も追えなくなった老いたる獣となり下がったことを実感します。

そんな事情で今年のゴールデンウィークは、美月の下僕たる庭丁として、花々の手入れに専念して過ごそうかと思っています。

我が家の庭はツツジが終わってちょうどバラの季節です。

(これは今年購入した黒バラの名花、濃厚な甘い香りがするパパメイアン)

(昨年より育てているダブルデライト、色替わりする花とフルーティーな香りが秀逸)

(同じく昨日咲いたジャストジョイ、フリルの花弁と甘いフルーツ系の芳香が魅力)

他にも今冬フェンスに這わせたつるバラ、クリムソングローリー(黒)・アイスバーグ(白)・ピース(黄・ピンク)の開花がこれから楽しみです。

庭に植える花々には人間の個性が出ます。

(青バラの代表品種ブルームーン、育成は難しいのですがブルーローズの香りが強い)

ご紹介して来たバラから推測頂ければ瞭然ですが、私は品種名から入ってそれを一本一本愛でる「図鑑チック」な楽しみ方が好きです。

ところが美月は花の景観を楽しむ「寄せ植え派」であり、イングリッシュ・ガーデンを目指しつつ、つい食欲に負けて夏野菜を植えてしまう信念の弱さがあります。

長年、「男の園芸」を貫いて来た私にとって、確かに箱庭のような花々の愛で方もアクセントがあって美月に感心しています。

そしてご近所を散歩される皆様への心遣いに至っては、さすが美月であると下僕の庭丁としても尊敬している次第です。

ただこの花をご存知でしょうか?

マーガレットに似ているようで黄色い花弁のグラデーションがとても美しく、ご近所の方から「何の花か?」と疑問の声が上がっているようです。

これは美月が食用に植えた春菊で、収穫を忘れて放っておいたら、偶然にこれだけ見事な花を咲かせてくれたとのことです。

恐るべし、美月・・そして讃えよ、春菊の花を。

前話は『ゴンげんくん』グッズだらけになってしまいましたが、ここは皆様のご寛容を以ってもうしばらくお付き合い下さい。

奈良博『吉野・大峯―蔵王権現』展となれば、忘れてはならぬお方がもう一人、否、もう一組おられます。

(特別展ショップで販売されている缶入りの洋菓子です)

それは役小角と、役小角に夫婦で仕える前鬼後鬼(ぜんきごき)になります。

向かって左で鉄斧を持っているのが夫の前鬼で、右側の後鬼は霊水が入った水瓶を持つ形で造られます。

修験道の開祖と言われる役小角が何故鬼を使役しているかはいつか書くとして、とりあえず可愛らしいデザインの湯呑みを買わずにはいられませんでした。

とても良いです・・奈良博グッズ❤

閑話休題、『吉野・大峯―蔵王権現』展で私が最も感銘を受けた御仏は、A4判300ページ超の図録表紙をも飾る吉野如意輪寺の蔵王権現像だと思っています。

鎌倉期1226年に運慶の弟子である源慶(げんけい)が彫像したご尊格であり、山岳信仰故に素朴な蔵王権現像が多い中、別格とも言える細やかさが私達の目を釘づけにしました。

(同展図録より)

評論家のような解説は出来ませんが、この御仏を拝しているうちに、自然と涙で目が潤んで来るほどの有難味がありました。

本当にお逢い出来て幸せでした。

さて、『吉野・大峯―蔵王権現』展を拝観し終えた私と美月は、これもずっと憧れていたお隣の奈良仏像館を訪ねました。

これまた凄い御仏の数々で、仁王門修理中の金峯山寺から来られた金剛力士像(特別展示)には圧倒させられました。

しかし私と美月が展示の最後に歓声をあげてしまったのは、やはりこの『走り大黒天』しかおられません。

近年の調査によると、怠ける修行者を釘で刺すという恐ろしい伽藍神なのですが、私達にとっては『走り大黒天』であって頂けた方が嬉しさ百倍です。

だってほら・・どうしてもこれをやりたくなってしまうのですから・・

最終日、22日は帰路に着く前に奈良市の忍辱山円成寺を参詣しました。

残念ながら朝から体調が悪く、参詣時間の半分は名勝庭園の脇にあるトイレに籠っていましたが、若き天才運慶が彫った大日如来像はしっかりと奉拝させて頂きました。

(円成寺ホームページより)

今回の遊行も、本当に素晴らしい御仏ばかりで感涙しました。

「いま、ふたたびの奈良へ」から「これからも、いつまでもの奈良」となりそうです。

4月20日から22日、関西遊行の続きとなります。

初日の薬師寺に感銘を受けた翌21日(火)、私と美月は今回遊行の大本命である奈良国立博物館の『神仏の山 吉野・大峯―蔵王権現に捧げた祈りと美―』展へ出掛けました。

(金峯山寺蔵王堂です)

昨年11月、吉野の金峯山寺を参詣して以来、私と美月はこの特別展を半年近く心待ちにしていたのです。

(『金峯山寺の365日』付録のDVDより)

特に美月は、足許から見上げると7メートル近い三体の蔵王権現像(安土桃山期:重文)に魅入られたのか、前々からこの特別展に異様な執着を持っているようでした。

(金峯山寺で頂いた御朱印帖です)

ところがそれは学術的な探求心でも宗教的な信仰心からでもなく、この『ゴンげんくん』のマスコットキーホルダーが奈良博で頒布されることを知っていたからです。

(『くまぶし君』:金峯山寺でしかお目にかかれない希少グッズのようです)

バッグにつけた『くまぶし君(小)』を友人達に見せびらかすのが楽しみな美月にとって、『ゴンげんくん』はまさに第二の必須アイテムだったのです。

さて、あふれ返る修学旅行の生徒や外国人、鹿の目も気にせず、奈良博の入り口に掲げられた大看板の前で蔵王権現ポーズ、やはり美月の気合は相当なレベルに達しています。

展示もそこそこに、美月は私を引きずるようにミュージアムショップへ連れて行きます。

目指すは『ゴンげんくん』グッズです。

これは蔵王権現展オリジナルの色違い『ゴンげんくん』トートバッグで、御朱印帖のデザインにも登場する「ゆかいな仲間達」も楽しい逸品です。

他にも『ゴンげんくん』サコッシュやポーチも販売しており、美月は次々とカゴの中に放り込んでいきます。

ところが・・肝心のマスコットキーホルダーは大人気なのか、非情にも『入荷待ち』の札がぶら下げられていました。

「これはお怒りか?」と恐る恐る美月を見ると、「こんなことは想定済みよ」とマスコットキーホルダー付きの前売券をコンビニで2枚購入していたのです。

恐るべし『ゴンげんくん』への執念・・そのマスコットキーホルダーがこちらです。

美月が欲しがるのもわかる上々の仕上がりであり、開催後すぐに売り切れてしまうのも納得出来る逸品です。

私も一つ譲り受けたのが嬉しくて、恥じらいもなく『ゴンげんくん』ポーズをとってしまいました。