元三大師関連寺院(一)【1】東叡山寛永寺(東京都台東区上野桜木)No.4 | 遊行聖の寺社巡り三昧                            Yugyohijiri no Jishameguri Zanmai

No.2・3で書いた通り、角大師「愛」に目覚めた私は、2022年1月9日、寛永寺両大師で護符やストラップ、キーホルダーなどの小物グッズを爆買いしました。

ところがそこには一際とんでもないものがそこに置かれていたのです。

願い事を書いて寺社の境内に奉納するのが絵馬であるならば、そもそもこれを絵馬と呼ぶに相応しいのかわかりませんが、厚さ1㎝は優にある据え置き型の巨大絵馬でした。

もちろん値段も尋常ではなく5,000円もするのですが、「令和四年寅年」と私の還暦と巡り合ってしまった奇遇もあって購入することにしました。

これで還暦の大厄も安堵出来ると大事に飾っていたのですが、2022年1月15日、前年受けた人間ドックの結果で前立腺癌が発見されました。

しかも前立腺の半分ぐらいまで癌細胞が大きくなっており、周囲のリンパ節にも転移が見られると言われました。

巨大絵馬まで買って角大師を信心した結果がこれです。

50歳から食道癌が発症する度に内視鏡手術・入院を5回ほど繰り返してきましたが、今回ばかりは早期発見とは行かず、男性機能を失う前立腺全摘出手術を受けることにしました。

悔しい限りですが、『人間万事塞翁が馬』というテーマにも書いている通り、角大師を信心したからこそ早めに治療の手が打てたのだと思い直すことにするしかありません。

2022年3月21日に入院してロボット支援手術(ダビンチ)を受けました。

前立腺と周辺リンパ節まで取ったのですが、その後も前立腺腫瘍マーカーであるPSA値が消えませんでした。

つまり前立腺を全摘出しても何処かに癌が生き永らえていることに他なりません。

退院後、男性ホルモン抑制剤であるゴナックスとリュープリン、経口のビカルタミド錠によるホルモン治療が始まりました。

抗癌剤ほどではないにしても、ホルモン抑制剤も更年期障害に似た副反応があり、精神的な不安も相まって常に体調が思わしくない状態が続きました。

そんな折、9月3日に元三大師御降誕の御縁日として、寛永寺両大師で結願護摩供養と角大師特別祈祷札の授与があるという情報を得ました。

特別御祈祷札、これは角大師のお姿がしっかり印影された逸物で、マニアとしては頂かないことには死んでも死に切れません。

そんな事情で、藁にも縋る想いで9月3日午前10時、大枚1万円を納めて特別祈祷に参加することとしたのです。