アラビアンナイト | しらさぎ二郎のブログ

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写真、しらさぎ家のお料理、マンガ。この分野を中心に楽しくてタメになるブログを目指します。

 

 

 

 

 

 

千夜一夜物語

 

昔々、ササン朝にシャフリヤールという王がいた。

この王はインド、中国も治めていた。

 

 

ある時、王は妻の不貞を知ると怒り心頭、即座に妻と相手の奴隷の首をはねて殺した。

 

その後、女性不信となった王は街の生娘を宮廷に呼び一夜を過ごしては

翌朝その娘の首を刎ねた。

 

こうして街から次々と若い女性がいなくなった。

 

王の側近は困り果てたがその大臣の娘シェヘラザードが名乗り出て、

これを止めるため、王のもとに嫁ぎ妻となった。

 

シェヘラザードは命懸けで毎夜、王に興味深い物語を語る。

 

話が佳境に入ったところで

続きは、また明日

 

そして「明日はもっと面白い」と話を打ち切る。

 

シエラザードの傍にはいつも妹のドウンヤザードがいて

横から「面白い・面白い」と盛り上げ役を演じる。

姉妹によるこの「さくら」作戦によって、

王は話の続きが聞きたくてシェヘラザードを生かし続ける事になった

シェヘラザードが語った物語はなんと

1001話にも及ぶ

 

なのでその物語を後にヨーロッパで「千夜一夜物語」とした

 

 

 

スタースタースター

 

 

王を夢中にさせたそのお話というのは・・・

 

 

 

ペルシャのある街にカシムとアリババという兄弟がいました。

 

兄のカシムは金持ちの娘と結婚して優雅な暮らしをしていましたが、

アリババが結婚した娘はとても貧乏でした。

 

アリババは妻や子供のために森に行き木を切って一生懸命働いていました。

 

ある日のことです

いつものように森に行くと、馬に乗った大勢の男達が土煙をあげてやってきました。

「盗賊かもしれない、見つかっては大変だ」

アリババは慌てて木に登って、隠れました。

上から注意して人数を数えてみると40人。

 

「そうか、40人の盗賊だったのか!

見つからなくてよかった」

 

 

 

盗賊の頭領は木のしげみに入って叫びました。

 

『ひらけ~ゴマ!』

 

すると、なんとしげみの奥の大きな岩が左右に開き

盗賊達はその中に入っていきました。

 

しばらくすると盗賊達がゾロゾロと出てきて

最後にかしらが岩に向かって

 

『とじろ~ゴマ』

 

というと左右に開いていた岩がしっかりと元通りになりました。

 

盗賊達は岩の扉が閉まったのを見届けると

もと来た道を帰っていきました。

 

 

 

アリババは盗賊達が行ってしまうと木から降りてきて

岩の前に向かって

 

『ひらけ~ゴマ』

と言うと岩が左右に開いたのです!

                 

 

恐る恐る中に入るとそこにはなんと金貨が山のようにあるではありませんか!

 

 

アリババは金貨をできるだけ袋に詰めロバの背に載せて家に持ち帰りました。

 

音譜音譜音譜

 

アリババは持ち帰った金貨を誰にも内緒にしておくつもりでした

 

 

 

しかし欲張りな兄カシム夫婦に見つかってしまいます。

カシムはさっそくアリババが言ったとおり森の奥に行き

 

「ひらけ〜ゴマ」と叫ぶと

 

 

突然、岩が左右に空きました。

 

わっ〜

アリババが言ったとおりすごい宝だ!

 

 

 

ところがカシムは洞穴の中で呪文を忘れ、盗賊達に見つかり殺されてしまいます

その挙げ句四つに切られました。

 

 

ガーン

(注)バラバラになった死体は閲覧注意状態なので載せていません。

 

 

金貨のある洞穴に行ったきり帰ってこない兄を心配して

アリババが洞窟に行ってみるとバラバラになった兄の死体がありました。

 

 

 

 

死体を袋に入れロバの背に載せ持ち帰えるとそこには主人の帰りを心配している

 

女奴隷のモルジアナがいました。

モルジアナはバラバラにされた主人の遺体を見るとびっくり

 

 

アリババは利口だと評判のこの女奴隷に事情を話し、

家で病気で亡くなったことにしておかないと盗賊が仕返しにやってくる

 

どうしよう

 

 

するとモルジアナが言うには

「旦那様を縫い合わせてもとどおりにしましょう、

家で亡くなったことにするのです」

 

そして町で評判の靴屋を連れてきてバラバラになった主人の体を縫い合わせてもらいました

 

 

モルジアナは言いました「さすが腕の良い職人の仕事、これで大丈夫です」

 

 

 

スタースタースター

 

 

 

 

洞穴に戻った盗賊はバラバラにしたはずの死体がないのでこれは仲間がいると察して

仲間探しを始めます。

 

すると街の靴屋がなんと死体を縫い合わせたと言うではありませんか。

靴屋に案内させてカシムの家を見つけました。

盗賊の子分の一人はその家の壁に黒いチョークで印をつけて帰りました。

 

 

 

 

モルジアナはその印に気がつき隣近所全ての家にこの印をつけました。

森へ戻った盗賊達は仕返しをしに印がついた家に向かいました。

しかしあちこちに黒い印がついていてどの家だかわかりません。

 

 

 

 

次に盗賊の頭領はべつの子分を街にやりまた靴屋に案内させました。

そして今度は赤いチョークで印をつけました。

すると赤いチョークに気づいたモルジアナは

また前と同じように近所に家全てに赤いチョークで印をつけました。

 

 

 

 

 

 

これを知った盗賊の頭領は怒り

「もうお前達にまかせておけぬ」

と言うなり自分で出かけることにしました。

 

頭領は印などつけないでしっかりと頭の中に覚えて帰ったのです。

そして考えました

 

 

相手はそうとう手強い、次に失敗は許されない

よくよく考えて作戦を練ってから出かけていかなくては

 

準備は万端

 

 

 

 

 

 

そして満月の日になると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

『この続きはまた次回』

         『次回はもっと面白い』

 

 

 

 

 

我が家の薬膳

 

なまこと厚揚げの煮物

 

 

 

 

ご訪問ありがとうございました

 

 

文、料理;しらさぎさちこ

イラスト;しらさぎさやか

写真;しらさぎ二郎