こんな番組やってたんですね。

特にビデオゲーム自体がマスコミから幾度となく有害物扱いされ何度もやり玉に挙げられただけに、こうした番組が製作されたこと自体に驚きます。

※昨今ですと四国新聞がゲームの依存症についてキャンペーン広告を掲出したことなどが記憶に新しいです

そして、TVerには今のところアップされてないため私は詳細を見ていませんが、発表されたランキング等からあれこれ語ることにします。

 

 

※以上の画像は全てテレビ朝日の著作物です

 

さすがに100タイトル全部テキストにすると膨大になってしまうのでTwitterから画像いただきました。

1位を獲得したゼルダの伝説ブレスオブワイルドは流石です。

プレイしていただくことで最大の魅力が見えてきます。

ストーリードリブン系がお好きな方より自分で能動的にストーリーを切り開きたい方にとってはこれ以上ないタイトルだと断言できます。

月並みですが、今から新鮮な気持ちでプレイできる方がうらやましいです。

 

 

やっぱり任天堂は強かった

総じてシリーズもの、特に任天堂関連のタイトルが強かったです。

上位のみならず100位まで見てもまんべんなくランクインを果たしています。

ゲーム&ウオッチから40年、愚直なまでに『遊び』を作り続けてきた年季が他社とは比較にならないレベルで違う。

ランキングに入ってる任天堂のソフトは大概遊んだような気がしますし。

この結果を受けてかどうかは分かりませんが、宮本茂さんからコメントが発表されました。

 

すごくあっさり。

中でも重視している部分が、

 

これからも皆さまに新しい体験を届けられるビデオゲームを作り続けます

 

の部分。

実際、番組中にもこうおっしゃっておられます。

 

 

先しか見てない。

だから強いんだと思う。

おそらく私は死ぬまで任天堂の虜でしょう。

 

 

リメイクは大事

興味深いのが

 

36位:ポケットモンスター金・銀

64位:ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー

 

が同時にランクインしている事です。

両者は36位がオリジナル(ゲームボーイ)、64位がリメイク(ニンテンドーDS)に当たります。

両方ランクインしているんですよね。

リメイク、言い換えると現行機で遊べるようにする事が大事、だという事が分かります。

また、3位にランクインしているFF7についても、使用した映像はニンテンドースイッチに移植されたものを使用しているとのことです。

 

 

どんなに面白いタイトルであっても現行機で遊べないと人はいつしか忘れ去ってしまうものです。

正直、任天堂は現行機で遊べる、という部分については無頓着な傾向にあります。

実際、バーチャルコンソールの取り扱いを見ていればそう思います。

 

Wiiでリリースされ

WiiUで買い直し(Wii版を持っていれば割引)

3DSで買い直し

 

さすがに時代に即していないと思いましたから。

ニンテンドースイッチがここまで大ヒットした以上、いつか登場する次世代機がニンテンドースイッチの資産を生かせるものであることを強く願います。

それこそ高性能になったニンテンドースイッチで充分です。

同じソフトを何度も買い直しするほど人はお金を持っていないのですから。

逆に、

76位:カービィのエアライド

のように現行機で遊べないのにランクインしているソフトなんて極めてもったいない。

任天堂さん、ニンテンドースイッチへの移植、お待ちしています。

 

 

一般層を味方につける

ゲーム史に残るエポックメイキングな出来事は数多くあります。

代表的なものだけ列挙してみても

1978年:スペースインベーダーの社会現象化

  ビデオゲームが初めて一般層に認知される

1985年:スーパーマリオブラザーズ大ヒット

  家庭用ゲーム機の普及、一般化

1993年:バーチャファイター稼働開始

  3Dゲームへの本格的な移行の始まり

など、挙げ始めたらきりがありませんが、上記3タイトルに共通しているのは

 

100位に入っていない

 

点です。

ゲームの歴史、といった学術的な観点よりも純粋な人気投票だったことが一般層からのアンケートだった事を如実に示していますが、興味深いのが

 

ゲーマー向けタイトルのランクイン数が少ない

 

点にあります。

同様の理由でシューティングゲーム、対戦格闘ゲーム、マリオカートを除くレースゲーム、FPSなどゲーマー向けのジャンルは殆どランクインしていません。

 

分かり易い例が歴代スマブラで、シリーズ中で唯一ランクインしていないのが スマブラDX です。

スマブラDXは歴代スマブラの中でも玄人向けに調整されているといわれており、今もなお熱心なプレイヤーが数多くいます。

事実上のスマブラ専用コントローラーとしてゲームキューブコントローラーがWiiUやニンテンドースイッチ向けに現在も生産されていることから、スマブラDXがいかにコアユーザーに受け入れられているかが分かります。

しかし、多数のユーザー(一般層)に売りたいのなら尖った調整は排除し、なるべく間口の広い調整にした方が良い、ということをこのランキングは示しています。

 

 

 

和サードは危機意識を持て

このランキングに入っているソフトは殆どが日本のゲームソフトでいわゆる洋ゲーは殆どランクインしていませんが、何度も述べているように回答者が一般層であることから致し方ない部分かなとは思っています。

洋ゲーにも面白いソフトはいっぱいあるんですけどね。

そして、ランキングの大半を占める任天堂を除外すると残っているのは和サードという事になるのですが、彼らが危機意識を持たなければならないのが、総じて

 

昔のゲームしかランクインしていない

 

点にあります。

任天堂は過去のタイトルからニンテンドースイッチのタイトルまで幅広くランクインしているのにです。

つまり、ファミコン・スーパーファミコン直撃世代くらいしか現在の和サードを支持しているユーザーがいない訳です。

まだ一般層がプレイしていたPS,PS2タイトルは残っているのにPS3,PS4タイトルが激減している点から見ても明らかです。

これでは子供たちの記憶には残りません。

子供たちの記憶に残らないから、彼らが大人になっても思い入れなんて無いし自分の子供にプレイさせることもない。

その結果がこのランキングなのに、危機感を持たない方がおかしい。

 

和サードは任天堂、セガエンタープライゼス、そしてMicrosoftといった数々のコンソール機を袖にしてPlaystationというハードに固執し、PS4という彼らにとって理想のハードに到達しました。

PS4には全ての和サードが集結したと言っても過言ではありません。

その結果どうなったでしょう。

出典:2021年機種別ソフト売上ランキング|ゲーム売上定点観測 (teitengame.com)

 

日本においてはニンテンドースイッチがゲームソフトの売り上げ約90%を占めるシェアとなりました。

和サードが正しければ正反対の結果になっているはずです。

このことから、和サードの作るソフトの影響力が減少している事実と、和サードが作るソフトが限られたユーザーにしか浸透していない事実が如実に示されています。

最大の要因が過去作に頼り切った姿勢と大作主義と称してゲームの発売に何年も、ものによっては10年以上もかけてしまう事です。

このことは、既に90年代後半には任天堂内では問題として認識されていました。

もしもあなたがゲーム好きを名乗るならこの座談会くらいは全文読んでおいてください。

出典:『MOTHER 3』の開発が 中止になったことについての 糸井重里・岩田聡・宮本茂の座談会

こうした失敗を踏まえてWiiをはじめとする全年齢層に向けた取り組みを進め、ニンテンドースイッチへと結実したのですから流石としか言いようがありません。
 

 

こんなところでしょうか。

思った以上に興味深い内容になったので、TVerにアップされたら見てみようかなと思います。