こんばんは~
出雲大社の系列の神社の巫女を経まして。
教派神道の神職の資格を習得した占い師、白川葵です
本日も、お忙しいところ、ご訪問ありがとうございます。
初めての方も、よろしくお願い致します。
通常の神社は
二拝二拍手一拝で参拝しますが、
出雲大社は、
「四拍手」です。
その理由は、
諸説あるのですが、
本当のところは、
分かっていません
過去記事に、
四拍手で祈願をすることの
ポジティブな理由をまとめましたが、
今回は、
ネガティブな理由です。
それは、
出雲大社の本殿のご祭神の向きが、
「出雲大社は、実は怨霊封じのスポット」とされることです。
その前に、
ほとんどだと思いますが、
これは非公式な読み方で、
正式には「いづものおおやしろ」といいます。
後、「いずも」ではなく、「いづも」です。
これは、地元の方でも、
お間違いになられるそうです
それで、
今回の本題ですが、
この大社のご祭神の向きが、
ハズれているというのは
陰陽道や神社建築に
興味のある人の間では、
よく知られています。
通常、神社やお寺のご祭神やご本尊は、
あるいは、東か東南向きです。
これは、風水の理論の「定番」で、
太陽が昇る東か、最も高い位置にある南か
その間の東南を向くのが、当然です
一般の家庭の神棚や仏壇も、
南か東か東南向きに設置するのが基本ですし
私が調べた限りでは、
特に北向きのお墓は、
ほぼほぼ後継者に恵まれていないです
出雲大社のご祭神は、
大国主命(オオクニヌシノミコト)で、
言わずと知れた、大黒さまです
この大国主命が、
なぜか、
本殿で西向きに鎮座しているのです
しかも、
本殿の東北、
ご神座があるのです
西は、太陽が没する方位。
相続を象意します。
相続を表す位置に、
あえて大国主命は、
没落を意味する西向きに
置かれているのです
出雲大社の本殿自体は、
大国主命は西向きなので、
参拝者は横向きというか、
そっぽを向いた神様を
拝む形になっているのです・・
さらに、本殿には、
大国主命以外にも五柱の神が
祀られているのですが、
(出雲大社公式ホームページより転載)
この画像のように、
大国主命が西向きに、
御客座に五柱の神が南向きに
鎮座されているのです。
これは、どういう意味なのかは、
大国主命は、
古代出雲を手中に収めた後
現在の鳥取県にあたる伯耆(ほうき)・因幡(いなば)を征服
さらに兵庫県にあたる播磨(はりま)、北陸地方の越(こし)の国、
長野県の信濃まで勢力下に収めた、
とされています。
ところが、この大国主命が作った国を、
「全部よこせ」と言った者がいて、
それが今の皇室の祖先神とされる
天照大神(アマテラスオオミカミ)だったのです。
天照大神は
神の世界である高天原(たかまがはら)にいたのですが
「この国土は、わが子孫が収めるべき」と
勝手に()決めてしまったのです。
もちろん、
大国主命は抵抗したのですが、
神話では、
「話し合い」で、「国譲り」をしたとされています。
「国譲り」のときに、
天照大神は、
「現世の政治は、わが子孫がする。
お前はあの世のことをしなさい」と命じました
大国主命はこれを受け入れて
自分を祀る巨大な神社を
建ててもらうことを条件に、
「長(とこしえ)に穏(かく)れ」(原漢文)ました。
つまり、死んだのです
こうして、大国主命は
出雲大社に祀られ、
今後、この世の政治には口を出さず、
霊界のみを治めることになりました
大国主命が「縁結びの神」とされるのも
人間の運命や結縁といったことは、
幽事(かくりごと)の領分だからです。
ところが、
出雲大社の本殿の奇妙な配置や
大社に他にいくつもの謎があることから、
神話では「話し合い」で国譲りをしたことになっている
大国主命は、実は
抗戦して降服して処刑されたか、
敵の手が及ばぬうちに自殺したのではないか、
という説があるのです
(大国主命は、西向きに海を見る形で
鎮座されていますが、これは、
海の近くで死んだからだともされています)
そして、「国を奪った側」が
大国主命の祟りを恐れて、
奇妙な配置にしたのではないか、
と云われているのです
大国主命は、
本殿の鬼門の方位である丑寅の丑側に鎮座し、
一日の時刻でいえば、
夜中の一時から三時までが配当されています。
いわゆる丑満(うしみつ)の
相続を意味する東北の
「陰」の局である「丑」の位置に、
日没の西向きに神座があるのは、
「大国主命が蘇らないように」
「出雲に新しい権力が生まれないように」と
天照大神側が祈願して
設計したものと考えられているのです
御客座で、定番の南向きで鎮座している
五柱の神は、天照大神側の神です。
本殿の正面の扉をくぐると、
その先には板仕切(いたじきり)になっていて、
大国主命はさらにその奥で、
そっぽを向いていて、
参拝者と隔離されているのです
礼拝をする人は、
大国主命を拝んでいるつもりで
天照大神側の神を
正面から拝んでいることになります
これは、「国を奪った側」「大社を建てた側」が、
大国主命を祀りつつも、
実は自分たちを拝ませたいと
意図したのです。
さらに、五柱の神は、
大国主命が外に出ないように監視をしているので、
このような形で鎮座しているともされています。
大国主命が本心から納得して「国譲り」をしていないので、
大社を怨霊封じの神殿としたのです
出雲大社の参拝法が、
「ニ拝・四拍手・一拝」なのも、
「四」は「死」に通じるので、
大国主命が「死」を自覚しないで、
この世に戻ってこないようにと、
「祀る側」が考えたからとの説もあります
なお、本殿の脇に、
神座を西から拝める
小さな遥拝所が設置されています。
出雲大社に詳しい人は、
ここから大国主神に祈願をするそうです
大社には、本殿以外にも、
大国主命の怨霊封じをするために
ニ重の結界が仕掛けられているとか、
面白い話がたくさんあります。
参考記事
それでは、本日もお読みいただきありがとうございました。
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