この記事では、犬に対するマダニの寄生の症例を紹介します。
こんな症例です
マダニは体表に寄生して吸血をする外部寄生虫に分類される寄生虫感染症です。
ノミ・ダニの寄生中薬が広く販売され知恵ますが、それでもまだ寄生されて来院することは多いので、記事に取り上げました。
この記事で「予防薬」というのは、スポットタイプやチュアブルタイプの予防薬であり、のみ取り首輪は入っていません。
ポイントを挙げていきたいと思います。
ポイント1、予防が必要な期間は、生活による
ノミ・ダニの寄生は、主に野生動物や野良猫など、すでに寄生している動物の生息域に足を踏み入れることによります。(ノミダニが広範囲を自ら移動して、寄生する動物を探しているわけではない)
なので、例えば、都内のマンションで飼育していて、マンション外には散歩には出かけないといった生活をしている場合には、感染する確率自体が少ないといえます。
逆に、田舎のほうに暮らしていて、近所を散歩するだけとはいっても、タヌキやハクビシンなどの野生動物が多い場合には感染する可能性が高いといえます。
ポイント2、予防薬をつけていても感染することはある。
定義が難しいですが、ノミダニ予防薬は何を予防しているかというと、「体表に継続的に付着して、ノミダニが成長していったり、卵を産んだりすることを阻害」することによって、慢性的な感染症を予防しています。
これらの予防薬がいつ効果が出るかというと、「体表に付着して、血液を吸血して、その血液中の薬剤の効果によってノミダニが死亡」することによって効果を発するため、
「体表にくっついた」
「吸血しやすい場所を探して移動している」
「血液を吸い始めた」
という場面は発見される可能性があります。
そのため、環境にダニが多数存在する場合には、足元にダニが付着していたり、中には吸血した状態で死んでいるダニに遭遇することもあります。
ポイント3、少し珍しい感染の仕方
庭にしか散歩に出ていなくても、知らないうちに庭が野良猫の通り道になっていると、それで感染することもあります。また、これまで経験した中では、一切散歩に行っていないワンちゃんでしたが、ご家族がボーイスカウトに南下しており、使用したキャンプ用品を玄関に置いておいて、そこから感染してしまったということもありました。
外部寄生虫感染は、いい予防薬がたくさん出ています。適正に使用していけば、予防は難しくありませんので、獣医さんに相談して発生を予防しましょう。
病院紹介
志津・佐倉しらい動物病院は千葉県佐倉市にある動物病院です。
佐倉市中志津に本院、佐倉市大崎台に分院があります。
日本動物病院協会(JAHA)認定病院、内科・総合臨床認定医在籍の動物病院です。
診療対象動物として、犬猫以外にも、鳥類
・小型げっ歯類
・小型哺乳類
・両生類
・爬虫類
など幅広く診療しています。