NBAは数多くの伝説的な選手と瞬間を生み出してきました。司令塔と言われるポイントガードのポジションに絞ってもマジック・ジョンソンやジョン・ストックトン、アイザイア・トーマスなど、これらの名前はNBAのファンにとっては馴染み深く、その業績は今も語り継がれています。しかし、スター選手ではなくても非常に重要な役割を果たし、その貢献があまり語り継がれていない選手が数多く存在します。

 

今回はそんな選手に焦点を当て、紹介していきたいと思います。

 

前回の選手紹介はこちら

(アンソニー・カーター編)

 

 

 

185cmのハウスは公式ではポイントガードのポジションでプレーしていましたが、11年間にわたって得点を効果的に積み重ねるベンチスコアラーとしての役割を果たしました。マイク・ビビーの妹と結婚したことでも知られています。
 

アリゾナ州立大学で4年間プレーし、4年生時にはシーズン平均23得点を記録し、同大学の記録を更新しました。そのシーズンには、キャリアハイとなる61得点を挙げ、チームの勝利に貢献しました。しかし、彼はゲームメイクに秀でた選手ではなく、身長の低いスコアラーであったため、2000年のドラフトでは2巡目全体37位という評価となりました。

 

ヒートに3年間在籍した後、ハウスはクリッパーズやサンズなど複数のチームを渡り歩き、ベンチからの出場時間を確保してきました。前途の通り短時間で10点近くを上げられる得点能力に加えて、スリーポイントも得意なハウスはベンチからチームの状況を変えられる、起爆剤として起用されていました。

 

2007年、1年150万ドルの契約でセルティックスに移籍し、ポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレンのビッグスリーと共にプレーしました。シーズンで78試合に出場し、シックスマンとして優れたパフォーマンスを見せました。しかし、プレーオフのファーストラウンド、セミファイナル、カンファレンスファイナルでは、ガベージタイムでの出場機会が増え、若手のレイジョン・ロンドとベテランのサム・キャセールに出場時間を奪われてしまいます。

 

しかし、ハウスはチームから忘れられていたわけではありませんでした。NBAファイナルでは不調に陥ったロンドに代わって、ハウスは急遽プレータイムを得る機会を掴みました。ゲーム4で前半に24点差をつけられていましたが、ハウスのスリーポイント2本が後半にセルティックスの勢いを取り戻す原動力となり、チームは21-3のランを記録しました。ハウスのオフェンスはセルティックスの優勝に大いに貢献しました。
 

その後、2年間セルティックスに在籍し、ニックス、ヒートへと移籍した後に引退しました。

 

引退後はNBCスポーツ・ボストンでアナリストを務めています。