10連休に考える・・・日本人と休日 | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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  10連休が始まった。「国民の祝日に関する法律(祝日法)」、第3条の3で、「その前日及び翌日が『国民の祝日』である日(「国民の祝日」でない日に限る)は、休日とする」と規定されているため、 4月29日(月)(昭和の日)と5月1日(水)の間の4月30日(火)、5月1日と5月3日(金)(憲法記念日)の間の5月2日(木)が休日になるからである。

  このように、祝日に挟まれた日を休日とすることは、1985年12月27日の改正で決まった。

  また、祝日法第3条の2項では、祝日が日曜日に当たるときには、翌日を振替休日とすることが規定してある。また、祝日の日も、粗製濫造とは言いたくないが、増えている。

  要するに、これまでは政府・国会は、国民の祝日を増やしていく方針を貫いてきた。一般的に言えば、休日が増えれば国民は喜ぶし、反対する者がほとんどいないので、政治家の人気取り政策としては最高である。

  しかし、今回の10連休については、時事通信世論調査によれば、4割が「うれしくない」と答えている。

  休日について、私は次のように考えている。

  第一は、思いつくままに祝日を増やすのを止めて、むしろ減らす方向にしたらどうか。祝日は15日もあり、これに振替休日などを加えればもっと増え、平均すれば休日は17日くらいになる。これは、諸先進諸国に比べても多い。

  第二に、それで休日が減った分だけ、夏休み、冬休みなどの長期休暇をたっぷりと取るようにするほうがよい。とくに、高温多湿で熱中症などの問題も起こる夏季の休暇を長くするのが適切だ。むろん、北海道などの例外もあるので、地域毎のきめ細かい対応は必要であるが、健康のためにも避暑地でのバカンスは悪くない。

  第三に、この長期休暇を分散して取ることである。今回の10連休のように、国民が一斉に休暇に入れば問題が起こる。医療体制、ゴミ収集、金融機関など生活関連のサービス維持が重要であるし、それらの業務に携わる人は休めない。

  そこで、フランスの夏のバカンスのように、分散して、ローテーションを組んで取るようにするとよい。フランスでは、夏休みを7月、8月、9月の3月くらいに分散する。病院も店も、交代で休みを取るので、日常生活に支障はない。

  第四に、小刻みに休日を増やすよりも、週休3日制の導入に向けて本格的な対応をしたほうがよい。仕事も休みも、どう組み立てるかについては個人の自由な裁量をもっと許したほうがよい。

  10連休に、休み方改革について考えてみるのもよい。