「東京五輪開催中に都知事選」という事態を避けるべきだ | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 私は、自分が都知事を辞任するのは構わないが、2020年夏の五輪中に都知事選などあってはならないと考えていた。2016年6月、私に対する辞任要求が世間や都議会で出てきたとき、私は、もし辞任すれば、知事選挙が7〜8月となる。つまり、新知事が4年の任期を全うすれば、その4年後にまた知事選挙ということになる。これは2020年夏になり、オリンピック・パラリンピック大会が東京で開かれているタイミングである。

 それだけは、何としても避けねばならない。したがって、辞任するにしても、数ヶ月後に待ってもらって、リオ大会が終わる9月にしてほしいと、私考えたのである。しかし、「そんなにしてまでリオに行きたいのか」、これがマスコミの対応であった。何を言っても無駄であった。

 6月14日午後、都議会の議院運営委員会が開かれたが、そこで公明、共産、民進系など6会派が知事不信任案を提出した。私は、自分の出処進退がリオ五輪や2020年東京大会に悪い影響を及ぼすことを避けたいと説明し、「9月の都議会定例会に身柄を託したい」と述べた。つまり、9月になったら、自由に私の首を切って下さいと提案したのである。しかし、マスコミの吹かせる風に乗った都議には馬耳東風であった。劇場型ポピュリズムは止まるところを知らなかった。

 因みに、この委員会で、私は自分の子どもに殺害予告まで来ている深刻な状況を説明し、不覚ながら涙を流してしまった。家族のことを考えれば、一刻も早く辞めたいが、都政の停滞を避けるために、こうして懇願しているのだと説明した。それを「子どもまで利用して」と批判した都議がいたのには驚愕した。そして、マスコミも、その都議と同様な態度であった。

 小池都知事のポピュリズム政治が続いているが、都議やマスコミも2年前とあまり変わっていない。暗澹たる気持ちにならざるをえない。