変形性股関節症について(9) | 舛添要一オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 手術の日が近づくと不安になるものです。幸い健康で過ごして来ましたので、入院体験は、落馬して右肩を脱臼したとき、そして左眼の網膜剥離のときくらいだったように思います。しかし、全身麻酔は初めてのことです。

 都知事の公務が山積しており、入院する日の2015年4月1日は、午前に新職員を前に訓示(職員入都式)をし、午後には、明治神宮外苑地域の再開発事業の関係者を集めて「神宮外苑地区まちづくりに係わる基本覚書締結式」を行いました。夕方、自宅に帰って準備をして、病院に直行しました。

 夜9時頃からは食事は禁止、翌朝は飲み物も禁止です。8時頃手術室に入り、左股関節を人工関節に置換する手術を受けました。手術は成功し、お昼頃に病室に戻りました。術後1~2日が辛いところで、輸血(出血量は230ccで保存自己血の1パック400ccを輸血に使用)、栄養剤注入、カテーテルでの排尿など、身体の自由がきかず苦労しました。寝たきりになると、血栓が問題となりますので、ベッドの上で、両足の爪先を動かす動作をして予防に努めました。

 手術の翌々日の3日には、自分の口から朝食を摂りました。ベッド上でリハビリ開始し、尿カテーテル装着のまま、車椅子への移動、トイレへの移動訓練をしました。便所まで行ったものの、食事摂取量が少ないため大便は出ないままでした。

 4日には尿カテーテルを外し、車椅子から歩行器へと移行しました。こうして自力で歩くことができるようになり、大小便も一人で可能となりました。全身麻酔の際に、空気の通り道を確保するために気管に管を通します。それで、気管を少し痛めてしまい、咳と痰が出てしまい、熟睡できない状態が続きました。

 リハビリ訓練のときに、最大の注意点は左脚の使い方で、とくに左股関節を内転させて脱臼を招くことがないようにすることです。そこで、ベッドの上でも、両脚のあいだに枕やクッションを挟んでおきます。また傷口を守るため、仰向けではなく、身体の右側を下に、左側を上にする体勢にせねばならず、寝返りも打てません。眠りは浅くなってしまいます。