「酒の輪、人の和」の広がりに貢献する!
お酒の行政書士こと、
酒販免許コンサルタントの石井慎太郎です。
2014年8月20日に配信済みの
酒販免許サポートメルマガ【第26号】の
バックナンバーをお届けします。
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【今回のテーマ】間借りのオフィスでも酒販免許はとれる?
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酒販免許を取得される方は、
A:既存事業の他に新規事業で酒販ビジネスを始める場合
B:酒販ビジネスのために起業する場合
の2つに大別されます。
特にBの酒販ビジネスを本業として
起業をお考えの方にとって、
「どこにオフィスを構えるか」は重要なポイントですね。
そんなBの方でよくあるパターンに
「知り合いの会社のオフィスに間借りさせてもらう。」
というのがあります。
家賃は少額(時には無料の場合も!)で、
スタートアップの起業家にとっては
固定費を抑えられる良い方法です。
でも、酒販免許を取得する前提の場合、
間借りのオフィスは免許が取得できないことが
ありますので要注意です!
では、間借りでも酒販免許を取得できるように
するためにはどうしたらいいのか?
ポイントは2つです。
1つ目は
「オフィスの使用関係を書面をもって明確にすること」
です。
通常、賃貸オフィスは
【大家さん→賃借人(起業家から見たら知人の経営者)】
という関係で成り立ちます。
ここに間借りする場合は、
【大家さん→賃借人→起業家(酒販免許を取る人)】
となるため、
大家さんからすれば、また貸しや同居人がいるという
状況になります。
大半の賃貸借契約書には
・第三者へのまた貸し(転貸)は不可
・第三者の同居は不可
といった内容になっています。
しかし、大家さんの同意を得ることができ、
更にその同意を書面(同意書など)にしたものを
用意できれば酒販免許を付与する
税務署は認めてくれます。
更に、賃借人と同居人(また借りする人)の間の
「転貸借契約書」や「同居に関する覚書」
といった書面も交わして提出すれば、
使用関係の証明としては十分です。
2つ目は、
「酒類の予定販売場を明確に区分できるか?」
です。
酒販免許は場所と人(法人)に対して
付与されます。
特に場所については明確に安定的に
販売場として確保できるかどうかが問われます。
同居の場合は当然、元々の賃借人がいるわけですから、
他の会社と同じオフィスで仕事をします。
一般的な事業であればこれでも大丈夫ですが、
酒販免許を取得する場合はこのままではNGです。
具体的には、
・従来の賃借人の使用スペースと明確に区分すること
・その区分は容易に移動できるパーテーション等はNG
・電話も共用はNG
といった審査項目があります。
オフィスはパーテーション(間仕切り)を使用すれば
容易にレイアウトが変えられますが、
酒販免許を取りたい場所(机)と、
他の会社とのスペースが区切られるように
動かしづらい書棚やキャビネットで仕切るか、
パーテーションの場合は床に固定する、
といった対応が必要です。
酒販免許の申請書にはこれらを写真にとって
添付します。
(ごく稀に写真だけでは判断してくれずに
現地確認に来る場合があります。)
以上、2つの対応をすることができれば
間借りのオフィスでも酒販免許を取得できる
可能性は十分にあります。
(もちろん他の要件もクリアする必要はあります。)
ただ、この方法は酒販免許の仕組み上は
例外的なパターンになりますので、
あくまでもどうしても自分でオフィスを借りられない場合の
方法としてお考えいただければと思います!
■今日のまとめ
・間借りのオフィスでも酒販免許を取れる可能性はある
・関係各者の間で使用関係を証明する書面が必要
・オフィス内での明確な区分けが必要
最後までお読みいただきありがとうございました!
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