相手の良いところや、長所を見つける努力をしていますか?
これまでの人生経験の中で、何度かこのような取り組みをさせられたり、自主的にしようと思いまして、取り組んだことがありました。
最近であれば、3年ほど前です。
自主的に取り組もうと思ったきっかけは、会社で他の職員に対して何か伝えようとしても意見が通らないと感じた経験からです。
いくら言っても話を聞いてくれない。その結果、辿り着いた答えが、逆の視点で、僕はこの職員の意見をキチンと聴いていたのかな、と思ったからです。
で、行動に移したのが、その人の良いところを100個見つけよう、それが出来たら初めてその時に思ったことをその人に言おうと決めたのです。
それまでは自分の意見は封印してその人の話を聞くことに専念しようと。
言うまでもなく、自分の意見というのは、その人にとっては反対意見です。
それで始めました。それが思ったように見つからない。
悪い点は自分がやっているのにその人がやっていないことを考えればすぐに見つかります。
しかし、逆に良いところを見つけるのはとても難しい。100個見つけるなんてとてもとても。
それでも一年かけて取り組みました。
良い点を見つけたらスマホのメモに記入しました。その人だけではなく、職場の人全員が対象です。
結果的に、一年かけて100個見つけることはできませんでした。その人の良いところは40個くらいでした。多い人でも60個でした。
それでも、やってみて感じたことがあったので共有します。
1.良いところを多く見つけれた人は、普段から一緒に仕事することが多かった。中でも相手から僕に話しかけてくれる人が多かった。
→普段から会う人に好意を持ちやすくなる『単純接触効果』は確かに存在するように思います。良い点でも悪い点でも。
2.文字として良いことを書いて残すという行為を継続していくことで、その人から嫌なことをされてもこんな良いことがあったからイーブンにしようか、という気持ちになれる。
→『記憶は脳で覚えるものではなく、心で覚えるもの』といいます。特に嫌な感情を受けた経験は記憶として残っていくものです。それは元々人間が生き残る為に、嫌な感情を優位に感じることができるからと言われています。例えば、吠えてくる犬がいる、怖いなという感情を忘れてその犬に近づいていったら噛まれてしまい病院送りです。怖い犬からは離れておこう、と思えたからそのような事態を避けれる訳です。避けて来れた祖先が子孫を作り今の私たちがいる訳です。話が脱線しましたが、メモを振り返って読むとその人の良いところを思い出すきっかけとなり、役に立ちました。
3.書き残していく労力がけっこう手間だったので最終的に良いところも悪いところも、どうでもよくなってくる。全て含めてその人だから、良いところだけ書いていたけれど、それはあくまで僕の基準であって本当はどちらでもないのではないか、という結論になった。
→当時はわかりませんでしたが、相手(自分)の長所や良いところばかりに注目すると、自己肯定感の浮き沈みを経験することにも繋がるようです。
現在、僕は良いところも悪いところも含めて、その人だからそれはそれでいいんじゃないか、と思える視点に立ち生活しています。
それでも、「全ての人が天使です、僕自身も天使です。」という領域には達してはいません。
タイトル回収をすれば、努力の過程では自己肯定感の浮き沈みを伴いましたが、相手の意見を尊重できる態度は多少身につけることができた、という結論です。あれから他職員から松本さんは相手の話をよく聴いてくれる人だと聞きました。
つまり、自分の意見も尊重できるようになった(自己肯定感が上がった)と感じています。
最後に、紹介です。
心理学博士の古宮昇さんが本日「自己肯定感を上げるためのプログラム」を公開しました。
古宮先生は,僕自身も国家資格である公認心理師試験勉強の時に授業を受けたことがあります。
受験勉強ですから、大概の先生は心理学の用語をテキストに書かれている内容程度の説明で流すのですが、この用語はどこから生まれたものなのか自分の経験を交えて話してくださる方でした。悲しかったり、笑ったり、心に残る内容でした。
授業は2コマしか受けていません(2コマしかありませんでした)が、それ以来先生の大ファンになりました。
僕も登録しているプログラムになります。
関心のある方がいれば。
https://komiyanoboru.jp/lp/jikokouteikanemailprogram/