レアはオリジンの際に回すとして

今回はイースのヒロイン・リリアを取り上げます。

 

 

新規のイースユーザーは知らないでしょうが、

かつてのリリア人気はすさまじいものがありました。

「ミス・リリア」としてアイドルをデビューさせたり、

川口市の「川口リリアホール」で、リリアコンサートが行われたり。

イースだけではなく、日本ファルコムのヒロインがリリアであり、

ある意味国産PCゲームのヒロインがリリアでもありました。

そのため、登場人物紹介でも、

他のヒロインに先駆けてリリアがまっさきに紹介されていました。

2004年発売のファルコムワールドガイドVol.1の付録が、

リリアのフィギュアだったので、

このころまで「ファルコムのヒロインはリリア」という認識だったと思われます。

 

ところが。

近年は、先に述べたとおり、

「イースのヒロイン=フィーナ」という状態で、

人気投票でもフィーナが1位という状況です。

リリアは2位である事が多いものの、

レアやダーナに抜かされて3位という事も増え、

もはや特別扱いのヒロインではなく、

「イースのヒロインのひとり」というようになりました。

もともと「リリアの再登場!」というのが一番のウリだった「イースⅣ」が、

PS2版やファルコム製の「セルセタの樹海」でリリア登場がカットされたのも、

「もはやリリア再登場がウリにはならない」ということだったのでしょうね。

 

まあ、時間がたてばどんなに人気のキャラでも順位は落ちる物ですが。

そもそもリリアが人気だったのは、

当時のOPによるところが大きかったのです。

8ビット機とは思えないきれいなアニメで、

振り返って瞬きするリリアは、「振り向きリリア」と称され、

衝撃的なインパクトを与えたのです。

当時はすごかったものの。

時がたてば技術は進歩し、

「きれいなOP」も当たり前になりました。

エターナル以降の振り向きリリアも、あの新海誠さんの手によるものなので、

きれいなことはきれいですが、当時ほどのインパクトはありませんでした。

技術の進歩で恩恵を受けたフィーナとは対照的に、

技術の進歩で割をくったのがリリアということだったのでしょうね。

こうしてみると、

リリアの人気盛衰は、コンピューターの発展の歴史と重なるという非常に興味深い状況だという事になります。

続きます。