月読命

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三貴子ーみはしらのうずのみこー。
別名　三貴神ーみはしらのうずのかみー。
二番目に生まれたのは、

月読命ーつくよみのみことー
ーつきよみのみことーと読む場合もあり。
別名　月弓尊ーつく(き)ゆみのみことー
　　　　月夜見尊ーつく(き)よみのみことー

月神ーつきのかみー
伊邪那岐命が、右の目を洗った時に生まれた神でした。

『古事記』では、生まれた時に、
伊邪那岐命に、夜の国を治めるよう、
託されるシーンでのみ登場します。

『日本書紀』では、
日に次いで光麗しかったので、
日の神と並んで、天を治めるようにと言われていたり、
『日本書紀』の一書では、
青海原を治めるように言われたりしています。

また、天照大御神に命じられて、
保食神ーうけもちのかみーを訪ねたところ、
保食神の口から吐き出した、
海山の数多くの食物が奉じられたとして、
「汚らしい」と、保食神を剣で殺してしまいました。

高天原に帰って、この話を天照大御神に報告すると、
「そのような事をする悪しき神とは、
一緒にいられません」と、
天照大御神の怒りを買い、
太陽と月が、時を同じくして天に上る事がなくなった、
日月別離の逸話として書かれています。

一書で、海原を治めるよう言われているのも、
潮の満ち引きと、月の関係性を表しており、
『古事記』で書かれている、
須佐之男命が、五穀発祥や、海と関係するよりも、
話に筋が通っていて、
元々は、日月の二神であったものが、
中国の陰陽思想に影響され、三柱とする為に、
一柱の神様のエピソードが、
無理やり二柱の神様のエピソードに、
分けられたのだろうと言われています。

月は、農業、漁業全てに関係しており、
生物のバイオリズムとも、深い関係があります。
毎日、姿を変える月(月齢)を読むのは、
古代の生活では、とても大切なことでした。

『記紀神話』の神様としてよりは、
月の神格化として、十三夜や、十五夜に代表される、
民間信仰の対象として根付いた神様と言えるでしょう。