母の里である丹後地方には、甘い鯖そぼろを使ったちらし寿司が郷土料理として今でもあります。
地元ではスーパーでも売っているのですが、丹後地方以外ではあまり見かけないものらしいです。
材料費は安いのですが、とても手間がかかるお料理なので、普段は滅多に家で作ることはしないのですが、母が生きていてお正月に兄の一家が挨拶に来る時に作って出すのが恒例になっていました。
母が仕事をしていた頃は、職場が年末忙しい百貨店だったのでいつしか私がお正月準備を受け持つようになりました。
そして、ちらし寿司の準備も私の仕事になりました。
お蔭で作り方をばっちり覚えたのですが、やはり何かイベントがないと作らないものなので忘れてしまわないか時々不安になります。
昨年はお正月と五月の連休の二回しか作りませんでした。
そんな訳で今年のお正月も作ることにしました。
子供さんも大人に近づいてきたなと思ったのは、上に乗せる大葉や生姜を嫌がらなかったせいです。
大人に近づくにつれて、食べられるものが増えてきますね。
寿司飯を混ぜる大きな桶は、母と一緒にそごうの閉店セールに行って求めたものです。
その時一緒に買ったボヘミヤガラスのワイングラスはみんな割れてなくなってしまいましたが。
もう兄やその家族がこのお寿司を食べることはほとんどないのでしょうね。
そう思うと、なんだか不思議な気分です。