イースター(十字架にかけられて亡くなったイエス・キリストが、
その3日目に復活したことを祝う「復活祭」)という言葉を初めて耳にしたのは、幼い頃に観たテレビドラマ「大草原の小さな家」だった。
特別な行事の際に主人公のローラやメアリーが着るドレスに憧れ、
「ローラ達の住む場所が私の居るべき世界であって、自分の日本での人生は何かの間違いだ」と、日々の暮らしにどれだけ疑問を感じたことだろう。
やがて中学に上がると、ユーミンが描く世界に惹き込まれ、
荒井由美時代の名曲「ベルベット・イースター」に登場する物憂げな少女に強烈なまでの共感を覚えた。
キリスト教系の高校生活では、イースターは大切な年間行事だったし、
その後、20代でラルフ ローレンに勤め始めるや、
イースターをテーマとしたパステルカラーの服やホームファニシングを、
展示会に訪れるファッション誌のエディターやスタイリストの方々に
何年にも渡って紹介することに・・・
こうして日本人に馴染みの無いイースターは、
私にとっては常に身近な存在だった。
その後アメリカ移住を迎え、
敬虔なクリスチャンの故義母がピアノを弾くジョージア州の
教会を訪れては、毎年のイースターを祝う暮らしが始まった。
イースターの今日、そんな幼い頃から積み重ねた想いと経験を振り返り、
今の自分が日本を遠く離れ、まさに「大草原の小さな家」の女主人として
生きていることに、大いなる存在の導きを感じてならない。
かつて何かのインタビューで、「人生はジグソーパズルのよう」と答えた
ことがあったけれど、この先にどんなパズルのピースが待ち受け、
やがて完成する全体像を楽しみに、これからも生きよう
ハッピー・イースター!