凍てつくような空気も和らぎ
大地に緑が戻る季節に、
やわらかな陽射しを受けながら
まっすぐ茎を伸ばし、
色とりどりの大輪の花を咲かせる
チューリップ。
包み込むような優しい形をした
この花は、
見るものの心を和ませ、
思わず笑顔にさせてくれますよね。
そんなチューリップの花言葉は
「思いやり」
その花言葉の通り、
この花を見た時のような、
おだやかで優しい
思いやりの気持ち
を人々がお互いに
持ち続けることができたら、
地球はきっと何百年後までも
笑顔にあふれた平和な世界で
あり続けられますよね。
世界中の人々に愛されている花、
チューリップに関連した
民話や伝説は各地にあるそうですが、
チューリップを国花としている
オランダにもこんな伝説があるそうです。
ある美しい少女に3人の騎士が
求婚をしました。
一人は黄金の王冠、
もう一人は剣、
最後の一人は財宝を
彼女に捧げて
その愛を誓いました。
三人の騎士から求婚された
この少女はやがてある決断をします。
【オランダのチューリップ畑】
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"Let us always meet each other with smile, for the smile is the beginning of love."
「いつもお互いに
笑顔で会うことにしましょう。
笑顔は愛の始まりですから」
(マザー・テレサ)
そんな約束のできる世界。
いいですよね。
「乗り越えたはずなのに・・・」
そんなふうに思う私たちを
まるであざ笑うかのように、
寄せては返す、
いつ果てるともわからない
世界的なウイルス感染の波。
自分のすぐそばまで来て
じっと身を潜めながら、
ニヤニヤと笑いながら
こちらを眺め続けているような
ウイルス感染に
仕事や学業、そして
自分や自分の家族たちの未來に対する
負の影響を感じ、
不安や恐れをつのらせる
毎日を過ごす方も多いと思います。
もちろん私もその一人です。
だけど、
ただ不安感を抱いていても、
恐怖心だけを持っていても、
心の中に生じてくる思いは、
「なんで自分がこんな目に?」
「政治は?社会は何をしている?」
「そもそもこんな病気をまき散らしたのは誰なんだ?」
といった憎しみばかりに
なりますよね。
Every time you smile at someone, it is an action of love, a gift to that person, a beautiful thing.
「誰かに微笑みかけること、
それは愛の表現であり、
その人へのすばらしい贈り物となるのです」
環境のせいにしたり、
国のせいにしたり、
他人のせいにしたり、
してみたところで、
一時的に気は晴れるかもしれませんが、
それで自分の置かれた状況が
好転するわけではない。
それは誰にでもわかることですね。
だから、
困った時、つらい時、不安な時こそ、
一人で鏡をみつめながら
笑顔を作ってみる。
次にその笑顔を他人に向けてみる。
それは相手に対する
思いやりであり、
「愛」という素晴らしい贈り物となって
あなたからその相手へ、
その相手からまた次の誰かへと、
次々に伝わっていく。
「笑顔は愛の始まり」
私たちにとっても
信じる価値のある言葉
ではないでしょうか?
安心や信頼が崩れ落ちつつある
この世界の中で
「そんなにうまくいくのか?」
そう思いますか?
だけど、
God doesn’t require us to succeed; he only requires that you try.
「神様は私たちに成功することは
要求していません。
ただ、挑戦することを望んでいるだけなのです」
目先のマイナスの感情に流されない。
自分から世界を変える。
そんな挑戦をする
勇気
を持つこと。
それこそが私たちが今、
神様から要求されていること。
なのかもしれませんね。
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インドのカルカッタ(現在のコルカタ)の
聖マリア学院で地理と歴史を
教えていた修道女テレサ。
上流階級の子女の教育にあたりながらも、
カルカッタの貧しい人々の姿が
ずっとその目に焼き付いていた彼女は、
彼女自身の追想によると、
1946年9月、
休暇のため避暑地であるダージリンに
向かう汽車に乗っていた際、
神様の声を聞いたそうです。
「すべてを捨て、もっとも貧しい人の間で働くように」
その声に導かれたテレサはやがて
修道院を出て、
カルカッタのスラム街の中へ入っていきました。
それ以降、彼女は
インド女性の着る質素なサリーを身にまとい、
宗教、宗派を問わずに全ての
貧しい人のために働き続けました。
1965年、自らの設立した修道会の
リーダーとして
「マザー」
と呼ばれるようになった彼女こそが、
マザー・テレサ
その人です。
【インドのコルカタ (旧カルカッタ)の現在】
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1979年に
ノーベル平和賞を受賞した彼女は、
1982年には
イスラエルとパレスティナの
高官にかけあって
武力衝突を一時休止させ、
戦火の中で身動きがとれなくなっていた
ベイルートの病院の患者たちを
救出しました。
ただ優しいだけではない、
困った人に寄り添うだけではない、
自分自身の力で難局を突破する
勇気と行動力
を世界に示した
彼女の心の中にあったものは、
"If we have no peace, it is because we have forgotten that we belong to each other."
「もし平和が得られていないなら、
それは私たちが仲間だということを
忘れているからです」
全ての人類は仲間であり
助けあい、わかり合える存在であるという
揺るぎない信念
だったのかもしれませんね。
現在、
国内では政府や自治体に対する
不満や怒り
あるいは、
せっかくおさまりかけたと思った
感染を蒸し返させるような
行動をする者たちへの怒りを
感じている方も多いのではないでしょうか。
海外ではアジア人に対して、
コロナウィルス感染の元凶として
差別するような行動が出ているとも
報道されています。
もはや
「ウイルスから自分の身を護る」
という本質からそれて、
目に見えないながら
ひたひたと静かに
それでいて確実な足音と共に
ウイルスが
私たちの生活に忍び寄って
来ているのではないかという
疑心暗鬼からくる焦りと怒りが
他人に転嫁されてしまっているように
みえる世界ですが、
こんな時こそ、
日本人同士、
そして
人種を超えた人間同士の
お互いへの思いやりと
「自分たちは仲間である」
という思いを
もう一度強くその胸に抱きしめて、
私たち一人一人が、
コロナウイルスに立ち向かっていく
必要がありますね。
"Peace begins with a smile."
「平和は笑顔から始まります」
不安も焦りも怒りも恐怖も、
決して否定する必要はないのかもしれません。
大切なことは、
それでも笑顔でいる。
それこそが
人としての本当の強さ。
そう信じて
自分のできることからしていくこと。
それは
こんなことから始めたらいいそうですよ。
"What can you do to promote world peace?
Go home and love your family."
「世界平和のためにできることですか?
家に帰って家族を愛してあげてください」
世界中の人々が、
大地に咲く色とりどりの花に対して、
そして
自分の家族に対して、
愛を感じ、笑顔と思いやりを向ける
ことと同じように、
人類全員に対しても
愛と笑顔と思いやりを向けられたら、
きっと地球は
いつまでも平和な世界になりますよね。
(今回のブログは2020/3/29に公開した内容を加筆修正したものです)
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ここからアクセス!/過去の名言集記事 (# 251~# 260)
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3人の騎士から求婚された
美しい少女のお話の続きです。
少女は悩みました。
「自分を真剣に愛してくれた3人。
その中の誰か一人だけを
選ぶことなどできない」
それは彼女なりの誠実さであり、
自分を愛してくれた相手への
思いやりであったのかもしれません。
悩んだ末に少女は花の精霊に願い、
自分を花の姿に変えてもらった
・・・そうです。
彼女が求婚者それぞれからもらった
王冠は花に、
剣は葉に、
財宝は球根となり、
その花は少女の名から、
チューリップ
そう名付けられたそうです。