人が人生で本当にやりたいこと、

 

それをやると決めて、

挑んでいくこと、

 

 

それは遙か彼方にかすんで見える

高い山の頂に挑もうとするようなもの

 

・・・なのかもしれません。

 

 

山の麓までたどり着くだけで、

多大な時間と労力を要して、

 

そのあとさらに、

 

細く高く険しい道を

歩き続け、

 

目の前に壁のようにそびえ立った岩

を登りきり、

 

深い雪や氷に閉ざされた世界を

を超えていかなければならない。

 

 

そう思えるものかもしれませんし、

 

「かなえたい」

 

と思うことが大きければ大きいほど、

本当にその通りなのかもしれません。

 

 

それでも、

 

その山に挑むと決めた者、

 

そのために必要ないくつものことを

積み重ねていった者は、

 

いつか必ず、

その頂にたどり着くことができるように、

 

 

その思いをかなえたいと思い、

「自分はそれをやる」

 

そう心に決めた時、

行動に移し始めた時、

 

人の手には大きな力が宿り、

 

手に入れたいと思うもの、

実現したいと願う未来を

 

つかむことができる。

 

 

そういうものかもしれませんね。

 

 

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いったい誰が、

 

軍人の家でも何でもない、

地方の小さな村の普通の農家の家に

生まれた少女が、

 

戦闘や戦術に関する知識どころか

字も読めないような少女が、

 

 

後に「百年戦争」と呼ばれる

イングランドとの戦争の最中、

 

フランス軍を次々と勝利に導き、

 

イングランドにほぼ制圧されそうな

状況からフランスを救うことができる

 

 

・・・そう信じられるでしょうか?

 

 

でもそれは、現実に起きた

「史実」なのです。

 

 

今回は、

 

神の啓示を受けたとして

フランス軍に従軍し、

 

後のフランス王シャルル7世の

戴冠に貢献したものの、

 

捕虜となりイングランドに引き渡され、

そこでキリスト教に対する

異端審問裁判にかけられた末に

 

19歳にしてその劇的な生涯を閉じた、

 

現在も

ローマ・カトリック教会で崇敬される

最も有名な聖人の一人

 

「オルレアンの乙女」

 

 

ジャンヌ・ダルク

(1412年頃~1431年)

 

の言葉をご紹介していきます。

 

(彼女自身についてや、

その生涯の詳細はこちらをご覧下さい)

 

 

【ヤン・マテイコが描いた、

1429年のジャンヌ・ダルクのランス進駐】

 

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"A life only of the once. 

That’s all lives we have."


「一度だけの人生。

それが私たちの持つ人生すべて」

(ジャンヌ・ダルク)

 

 

たぶん、彼女自身も

 

「それができる」

 

と明確に心に思い描いては

いなかったのではないでしょうか?

 

 

"I am not afraid… I was born to do this."
 

「私は恐れない…だって、

これをするために

生まれてきたのだから」

 

 

彼女が成し遂げたこと、それは、

 

 

「自分はそれをできるかどうか?」

そう考えることなく、

 

「自分はやる」

とだけ決めて、

恐れずにその場に飛び込んで、

おこしていった行動の結果。

 

 

"Advance bravely. 

When doing that, everything would work."


「勇敢に進むのです。

そうすれば全てがうまくいくでしょう」

 

 

勇気を持って、

 

その場で、その瞬間に

できること、すべきことに挑み続け、

 

一つずつそれらをやり通したことの

積み重ね。

 

 

・・・それだけだったのかもしれません。

 

 

だけど、

 

彼女がその一度だけの人生で

成し遂げた実績は、

 

彼女の祖国フランスにとって、

とてつもない偉業であり、

 

 

過去も現在も、

そして未来においても

人はそれを

 

「奇跡」

 

と呼ぶのでしょう。

 

【フランス ドンレミ 

(現ドンレミ=ラ=ピュセル)

のジャンヌ・ダルクの生家】

 

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"One life is all we have and we live it as we believe in living it."
 

「私たちは一つの人生しか

生きられないし、

信じたようにしか

それを生きられない」

 

 

自分の心に思い描いた

自分のやりたいこと。

 

それをやれるのは、

今ここにある、

 

この一度きりの人生の中でだけ。

 

 

"Act, and God will act."


「行動することです。

そうすれば神も行動されます」

 

 

自分が何もしなければ、

何も動いていかないもの。

何も起きないもの。

 

決断し、行動することによって、

運命が動きはじめ、

 

 

目の前に立ち塞がる困難に

立ち向かい、

乗り越えていくことで、

 

周囲が信じられないような

結果を生み出していく。

 

 

そして

 

"Because we fight, God gives me a victory."


「私たちが戦うからこそ、

神は勝利を与えて下さるのです」

 

 

もし本当に神様がいるとしたら、

そういう人物にこそ、

 

神様は力を貸してくださる。

・・・のでしょう。

 

 

やりたいことがあるのなら、

自信も確信も不要。

 

ただ一つ、

勇気だけを持って、

 

 

「自分はそれをやる」

そう心に決めて、

 

そして、

「それが自分ですべきこと」

 

と疑いもなく信じること。

 

 

あとはただひたすら、

それを貫き通していけば、

 

その思いは必ず現実化していく。

 

 

それがジャンヌ・ダルクという

一人の少女が起こした奇跡が

 

私たちに伝えてくれている、

まばゆく、そして力強い事実!!

 

 

・・・そういうことかもしれませんね。

 

【パリのノートルダム大聖堂に

安置されているジャンヌ・ダルク像】

 

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【こちらの記事も是非どうぞ】

命と戦場と闘う天使 / ナイチンゲールの世界

 

【その他の名言記事へのアクセスは】
ここからアクセス!/過去の名言集記事 (# 231~# 240)
 

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【注記】

フランス人のジャンヌ・ダルクの

残した言葉はフランス語のはずですが、

 

それでも今回、日本語と共に

英語の表現を併記しているのは、

 

日本語よりは、

本人の語った言葉のニュアンスが

より近い形で反映されているのでは・・・

と考えた上のことです。