光をまといながら、

優しい微笑みを投げかけて

私たちを導いてくれる天使たち・・・。

 

思い浮かべるだけで心が温かくなり、

安心感で気持ちが癒やされますよね。

 

 

キリスト教において、

天使は主の御使いであり、

 

その役割は、

神々と人間の中間存在として

伝令を下し、

 

私たち人間が進む道、

全てにおいて

人間を守ることだそうですが、

 

「黙示録」

の中では、天で悪魔と戦ったりする

存在でもあるそうです。

 

 

ちなみに、天使 (angel) の語源は、

「伝令」(messanger) を意味する

ギリシア語の"ángelos" だそうですが、

 

アメリカには「天使たち」の街があるそうです。

 

その街とは・・・。

 

 

【歌を歌う天使達 / ウィリアム・アドルフ・ブグロー】

 

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「苦しい時の神頼み」

 

・・・感心されたものではありませんが、

 

うまくいっている時、元気な時は

私たちはあまり神様の存在など

意識しませんよね。

 

そして、

 

うまくいかない時、病気の時になって

はじめてその存在に頼る。

 

 

私たちは、

「病院」

に対しても同じような意識を

持っているかもしれませんね。

 

 

仮に

 

病院を「神様のいる場所」ととらえた場合、

 

医師の指示に基づき、

患者たちに寄り添い、回復するまでの

心身のケアをしてくれる

 

看護師

 

は「天使」のような存在と言えるのかも

しれません。

 

 

今回は実際に戦場で

「天使」

とよばれた看護師、

 

フローレンス・ナイチンゲール

(1820年~1910年)

 

の言葉をご紹介していきます。

 

 

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"An angel is the person who fights for the person who anguishes, not the person who scatters a beautiful flower."

 

「天使とは、

美しい花をまき散らす者ではなく、

苦悩する者のために

闘う者である」

(フローレンス・ナイチンゲール)

 

 

クリミア戦争

(1853年から1856年の間、

フランス、オスマン帝国およびイギリスを

中心とした同盟軍とロシアが戦った

近代史上稀にみる大規模な戦争)

 

の際、

 

シスター24名、職業看護婦14名の

計38名の女性を率いて戦地に出向き

後方で救護活動を行った

 

フローレンス・ナイチンゲール

 

のことを兵士たちはいつしか、

感謝の念を込めて

 

「クリミアに舞い降りた天使」

 

と呼んだそうです。

 

 

彼女が勤務した野戦病院には

一日に1.200人もの兵士が搬送されたそうで、

 

彼女を中心とした看護団は

夜通し処置を行いました。 

処置の他にも衛生環境の改善に努め、

夜には何千人もの傷ついた兵士たちを

ランプ片手に見回ったそうです。

 

 

「天使」

 

と呼ばれた彼女にとって、

 

その献身的な看護は

傷ついた兵士たちを救うための

 

「闘い」

でもあり、

 

 

自分たちを救うために昼夜を問わず

闘ってくれている彼女の姿が

 

傷ついた兵士たちには

天使に見えたのでしょうね。

 

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"Drive a heart in, and let’s be accomplishing a fact we bring honor to this work we chose, not because you are praised, and to make that move ahead."

 

「私たちは、

自分が誉められるためにではなく、

私たちが選んだこの仕事に

名誉をもたらし、

それを前進させるために

心を打ち込んで

事を成し遂げていこうではありませんか」

 

 

裕福な家に生まれ、

その気になれば

一生遊んで暮らせたのかもしれない

彼女が選んだ仕事、

 

それは自らの身を賭して

「人の命を救う」
仕事でした。

 

 

彼女の時代 (19世紀中頃) はまだ、

 

「看護婦」

 

とは病院で病人の世話をする

単なる召使として見られ、

 

専門知識の必要がない職業と

考えられていた時代だったそうです。

 

 

しかし

看護団を率いての彼女の献身的な働きと、

 

「兵舎病院での死者は、

大多数が傷そのものではなく、

病院内の不衛生と感染症)によるもの」

 

と見抜いた彼女からの提言によって、

病院内の衛生を保つことが

徹底されたことで、

 

1855年2月に約42%となっていた

病院での死亡率は

 

4月に14.5%、5月に5%となりました。

 

 

「単に言われたままに動く

召使いではなく、

率先して人の命を救う仕事をする」

 

そんな彼女の使命感と行動は、

実際に戦場でたくさんの人の命を

救っただけでなく、

 

「看護婦 (看護師)」

 

という職業自体の名誉も前進させて

いったのですね。

 

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"Live life when you have it. 

Life is a splendid gift – there is nothing small about it."

 

「命ある限り生き続けるのです。

命は素晴らしい贈り物。

それ以外の何物でもありません」

 

 

ナイチンゲールは

 

まるで天使が

神のメッセージを人間に「伝令」

するかのように、

 

 

人の命、

それは何物にも代えがたい尊い

天から授かった贈り物である。

 

 

そんな天からのメッセージを私たちに

「伝令」し、

 

その尊いものを守ることに

生涯を捧げました。

 

 

自分の使命を感じ、

 

他人の命を救うために働き、

 

そして

自分の選んだ職業の名誉をも

向上させた。

 

 

そんな彼女の生涯。

 

そこにある

意思、強さ、優しさ、そして献身・・・

 

人はその生き様、全てを含めて

「天使」

と呼んだのでしょうね。

 

【ヘリオトロープの花言葉は「献身的な愛」】

 

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【こちらの記事も是非どうぞ】

光と闇と愛と奇跡の物語 / アン・サリヴァンの世界

 

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アメリカにある「天使たち」の街、

 

それは "LOS ANGELS"

・・・ロサンゼルスです。

 

"LOS ANGELS"はスペイン語で

「天使たち」という意味で、英訳すると、

"THE ANGELS"

となります。

 

その名の由来は、1781年に

この土地に入植した人々が町の名を

 

"El Pueblo de Nuestra Señora la Reina de los Ángeles de Porciúncula"

(我らが貴婦人、ポルツィウンコラの天使たちの女王の町)

 

と名づけそれが縮まったものだそうで

 

「天使たちの女王」

とは聖母マリアを意味するものだそうです。

 

【「天使たち」をその名とする「ロサンゼルス」の夜景】