使えるストレッチの正体 | 身体の使い方の秘訣 〜運動の土台、整体の土台は、身体の使い方スキルUPにあった〜

身体の使い方の秘訣 〜運動の土台、整体の土台は、身体の使い方スキルUPにあった〜

身体の使い方をレベルアップさせる秘訣を公開しています。

美しい姿勢、変幻自在な動き、対人関係におけるベストな「間」、疲れにくい体質の構築など、身体を「思い通り」にデザインする方法、整体施術をレベルアップさせる方法についてお伝えします。


● 使えるストレッチの正体

こんにちは、山崎です。

昨日、今日は20km歩きました。

5月には20kmを10日間チャレンジしてみましたが、今回は5日ぐらい続けてみようと思っている今日この頃。

仕事も捗って、勉強もいい感じ、生徒さんらも各々楽しそうに活動しています。


歩きながら発見したのは「鎖骨」の修正法。

この修正によって、

・眠っていた胸椎の感覚が目覚め、
・背骨が前へ押し出されるようになり、
・肩関節の自由度が高まり、
・僧帽筋の緊張が激減し、
・肋骨のストレスが軽減し、
・ふくらはぎの違和感が消失した

感じたことをザッと挙げてみましたが、こうして一歩ずつ理想の姿勢へと近付きます。


でも、あまりに多くの情報を提供すると、このような意見を耳にするようになります。

「何から始めたらいいの?」
「選択肢が多すぎて絞れない」
「結局、全部中途半端になる」
「行動できないし結果も出ない」

施術テクニックを学べば学ぶほど、こういう泥沼にハマってしまう人が多いみたいです。


ビジネスでも同じで、僕たちは色んな人からマーケティングとか、コピーライティングとか、ブランディングとかを学びます。

でも、健康産業で自らの収入をコントロールしている人など、ほんの一部の人しかいません。


どちらも、あれこれ手をつけない方が良い。

最初に学ぶべきことは「型」であり、次のステージへの道が開ける確率が高いのは「型」を身に付けた人なのです。

セラピスト養成講座では、施術の「型」を1年間かけて徹底的に訓練するので、以前とは比較にならない「次元」の施術を提供できるようになります。


さてさて、記事タイトルの「使えるストレッチ」の話をします。

早速ですが、僕は従来のストレッチング(スタティックストレッチ)を一切やりません。

というか、やらないようになりました。

ストレッチングを続けていても、腰痛があるままだったし、片頭痛は変化しなかったし、運動パフォーマンスは低いままだったからです。

スタティックストレッチ、ダイナミックストレッチ、バリスティックストレッチ、パートナーストレッチ、PNFストレッチ(?)、、、

など、色々試してきたんですけど、今なら「成果」が出ない理由が分かります。


中には天然で「ストレッチ」を有効活用している人もいます。

教科書通りのストレッチングではなく、頭を使わず、思いのまま、猫のように身体を伸ばしている人がいるんですね。

僕はようやく天然の人に追い付いたような気がします。


ストレッチングは、90秒間ほど持続すると有効だと言われます。

筋肉の持続的な伸張は、ゴルジ腱器官(腱紡錘)を興奮させ、筋肉に「ゆるめ」という指令を出すことによって、ゆるんだ筋肉が作られる。

そういう仕組みで考えていると思います。


確かに長時間の正座をすれば、足首はストレッチングされ、次に立つことが困難なほど足の筋肉がゆるむことがあります。

ですから、筋肉をゆるめるのにストレッチングは有効だと言えます。


チェーン店展開をしている某整体院では、この持続的なパートナーストレッチを整体技術の「看板」にしていました。

トレーナーや整体師らが「ストレッチ」を指導する時は、

「痛みが強くなりすぎない程度」

という風な表現になると思うんですけど、その強度を推奨する根拠は何ですか?

・伸ばし過ぎたら痛めるし、
・伸ばさなかったら逆に硬くなるし、
・適当に伸ばしたら気持ちいいし。

こんな風に感じていると思うんですけど、自分の指導に自信が持てているわけではないと思います。


ストレッチ専門店で働いている人や、タイ古式マッサージのセラピストですら、

「ほんまにこれでええのかな?」

と感じているはずなので、僕からは「今はその強度で良い」とお伝えしておきます。


僕が考えている「使えるストレッチ」は、従来のストレッチに「ある発想」を加えるだけです。

この「ある発想」を加えることで、

・ストレッチを行ったことによる障害が減り、
・ただ単に筋肉がゆるんで立てないような状態に陥らず、
・適度な筋肉のゆるみ

を体得できるようになります。


正座をして持続的に足首を伸ばし続けたら、足が痺れた感覚があったり、立てないような状況に陥ってしまったりすることがあると思います。

こういう状況を防ぎ、

動ける「ゆるみ」を体得していく。

そのためには、従来のストレッチに「ある発想」を組み合わせてください。


従来のストレッチでは、筋肉を伸ばすことで「筋肉が伸びた感」が芽生えますが、この「感覚」を目覚めさせる行為は大切。

しかし、筋肉がストレッチされた状態は、その筋肉に張力が掛かっているということ。

張力は「ストレス」なのです。


実は、この「ストレスを掛ける」という行為自体は好ましいこと。

ストレスは悪くない。

問題は、もう一つの「ある発想」を組み合わせていないことなので、今日は「ステージ」が一つ高いストレッチの発想を持ち帰ってもらいたいと思います。


そのストレッチの発想とは、

1)筋肉の伸び(ストレス・痛み)を感じることが出来る
2)ストレッチしている箇所を動かさない
3)ストレッチしている箇所を動かさずとも、痛みの出ない場所に身体全体を移動させる(最適ポジションにハマる)

ということ。

今までは、1)と2)を実践していたと思うので、3)の最適ポジションに身体をハメていくことで、痛みの出ていた箇所をゆるめてもらいたいと思います。


もう少し理解してもらえるよう、比喩を使った説明を加えてみますね。

指で施術をしていると「イタっ」と過剰に反応し、必要以上に身体をのけぞらせる人っていますよね。

その一方で、幾ら指で触っても「もっと強く」と言ってくる反応の鈍い人もいます。

感性の鈍い人はストレスが大きく不健康体という傾向にありますが、今日は感性が鈍い人の話がしたいわけじゃないので、ひとまず横に置いておきます。


イタっと過剰に「痛み」に反応してしまう人は、ゆるむポジションへと身体を移動させています。

彼らは移動し過ぎですけど、それでも痛みがあれば即「逃げる」ので、

その場に痛みを留まらせない身体

だと言えます。


3)に挙げた「最適ポジション」とは、ちょうど良いぐらいに「痛み」から移動するのです。

全身のバランスが狂わない位置。

そういうポジションに身体をハメていきたいわけですが、痛みに過剰反応してしまう人は、痛みから逃げ過ぎることで全身のバランスは狂ってしまいます。

痛みからはすぐ逃げるんですけど、それでも「別の痛み」が発生してしまうようなタイプの人ですね。


この比喩で、「使えるストレッチ」像が見えてきたと思うんです。

ストレッチで特定の筋肉を伸ばすことは必要だけど、

特定の筋肉を伸ばし続ける(痛みを感じ続ける)のではなく、その痛みを「別の箇所」へと移動させていく。

ストレッチ(痛み)の箇所を点としていたものを、点(痛み)を移動させることで線にしていく。

この感覚の連鎖が「使えるストレッチ」の正体。

トレーナーやセラピストが「パートナーストレッチ」を行う際には、本来このような発想で施術テクニックをマスターして欲しいと思います。


まだよく意味が分からない場合には、軽く「痛みを感じる程度」のストレッチでもOKです。

長くなりましたが、参考になれば嬉しいです。