こんにちは、山崎です。
人間の身体には「快感」と感じる方向があります。
しかし、身体が辛い人や心が辛い人ほど、知らない間に「不快」と感じる方向へと身体が引っ張られています。
不快と感じる方向へ、身体が向いていればしんどいのです。
何が不快で、何が快感なのか。
僕たちは日頃、自分の身体に無頓着なので、どの方向へ意識が向けば快感なのかすら分かっていません。
赤ちゃんや幼児の間は、無意識に「快感」の方向へと身体が動かされます。
ただ、年齢を重ねるにつれて判断基準が「頭」になるので、「身体」が何を求めているのかが分からなくなってしまいます。
そして、いつの間にか身体は不快な方向へと動かされることが多いのです。
快・不快というのは、動物レベルの脳で起こっている感情(情動)です。
「ホメオスタシス」という概念を広めたアメリカの生理学者ウォルター・B・キャノン博士は、ストレスが掛かった時の反応を「闘争・逃走反応」と名付けました。
動物が生命の危機に晒されて「恐怖」が働いた時、自律神経を交感神経に働かせ、闘うか逃げるかを差し迫る反応です。
動物は、交感神経に身体が傾けば「闘うか逃げるか」の行動を起こすため、ストレスを溜めることなく解消できますが、
僕たち人間は「行動」を起こさないため、ストレスは蓄積される一方になります。
ストレスが溜まった状態だと脳は不快な情動となるので、自律神経を上手くコントロールすることが難しくなってしまうのです。
このストレスの蓄積が「病気」の大きな要因になると僕たちは考えているので、
・決断が迫った時には何らかの「行動」を起こすこと
・毎日「歩く」こと(全身運動すること)
を推奨しています。
僕たちセラピストにとっての役割は、
お客さんの不快な方向に働いている身体を、快感の方向へと導くこと。
心と体をスッキリさせることが僕たちにとって重要な役割です。
ストレスを逃がしてあげるんです。
この快感の方向を理解し、誘導することができるようになれば、あなたはお客さんにとって「唯一無二」の存在になれます。
唯一無二です。
この快感の方向を感じ取れるセラピストが「皆無」だから、あなたがマスターすれば唯一無二になれるのです。
超気持ちいい施術を行う3条件とは、
1)感性を高めること
2)ストレスを減らすこと
3)繋がる身体を作ること
です。
この3つを徹底的にマスターすれば、お客さんはあなたの虜になります。
テクニックも必要なくなり、触っているだけで技になるのです。
それでは、この3つの要素について簡単に解説してみます。
例えばお客さんの腰を触る時、余計な力を入れずとも、触っているだけで快感へと導ける触り方があります。
お客さんの身体を触っていると、快感と求める方向や強さがあるのです。
感覚のやり取りによる動物的な「究極のコミュニケーション」なので、脳の奥底からの快感が得られるようになります。
お客さんは身体から無言のメッセージを発信しています。
しかし僕たちセラピストは、お客さんの無言のメッセージを無視し、セミナーなどで学んだ施術テクニックを使ってしまうのです。
・先生からそう習ったから
・リンパの流れはこうだから
・筋線維の方向はこうだから
・本に載っていた矢印の方向はこっちだから
という理由で身体を触りますが、そこにお客さん個人の身体は存在していないため、テクニックを駆使することがお客さんのメッセージを理解することとは繋がりません。
目指すのは、身体レベルのコミュニケーションですね。
お客さんが身体から発する無言のメッセージ。
この無言のメッセージを汲み取ることを「気遣い」と呼びます。
日頃から、人に対して気遣いをすることがお客さんのメッセージを理解することにも繋がるので、周りの人を気持ち良くする行動を起こして欲しいと思います。
友だちと横並びに歩かず他人にも気を遣い、喫茶店で大声で話して周りに迷惑が関わらないよう気を遣うこと。
自分以外の人や、店員さんが気持ち良く働けるようにすること。
これらは、気遣いレベルを高める必要がある「最強セラピストに課せられたミッション」だと思って毎日取り組んでください。
周りから好かれる自分になると、いつか良い結果が返ってきますから。
あっ、あとは1日1万歩、歩いてください。
お客さんの身体は、
「こっちの方向が超気持ちいい」
「その強さが超気持ちいい」
と、こちらの施術に「気持ちいい」と応答(反応)してくれます。
その反応を見逃さないこと。
僕たちはお客さんに対して「技術」を押し売りするのではなく、お客さんと心の通った身体レベルのコミュニケーションを追求していきましょう。
身体レベルのコミュニケーションは超気持ちいいですよ。