米国は保守か、革新か?【時事所感67】
メディアや言論界の発言を目にして、
疑問に感じる点について。
「親米保守」
「親米保守派」
この言葉に違和感を抱きます。
一見何でも無いように思うけれども、
厳密に正確に理解しようとすると、
誤りであることに気付きます。
保守主義や保守的思想において、親米保守はありえるのか?
そもそもアメリカ合衆国(米国)は保守国家なのか、
それとも革新国家か?
結論から先に述べますと、
答えは革新です。
米国は保守の国家ではありません。
米国と旧ソビエト連邦(現在のロシア連邦)の東西冷戦時代を御存知の世代の方々には疑問符が付くでしょう。
当時、テレビや新聞、言論界などは、
東側と呼ばれたソビエト連邦等の社会主義体制は革新思想、
西側の米国や欧州等資本主義体制は保守思想として扱っていました。
現在もその見識が継続して、
米国は保守側国家として見なされていますが、
これははっきり申し上げて間違いです。
理由を述べますと、
米国建国の背景、そして米国の歴史をみれば判ります。
イギリス(英国)の伝統的慣習や価値観、宗教を含めた伝統や既存のやり方等保守的思想に抵抗反対した英国内の左派(反体制・革新派)のなかでも、特に過激的だった急進左派の一部が、
現在のアメリカ新大陸へ渡っていきました。
新大陸に入植すると、
古からの原住民インディアン達を次々と殺戮・奴隷にして、
New England colony 植民地を各地へ拡大して増やしていきます。
これがアメリカ建国のきっかけです。
後に本国英国との対立から独立運動が起こり、
反体制、革新思想の強い大陸入植者達であるが故に、
独立戦争へと進んでいくのも必然だったのです。
話が長くなるので割愛しますが、
興味のある方々は、米国が保守思想ではないという視点で米国建国の道程を辿り、
調べていくと米国の検証ができるでしょう。
米国は歴史が短く、無歴史に等しいほどで、
更に英国の保守思想に異議を唱え、反体制・革新思想を持った人々が新大陸へ渡り、
建国した米国なので、
保守思想は色薄く持ち合わせていないに等しいのです。
セクト主義とは言わないまでも、
左翼的反体制思想をベースに、
他党派や他宗派などを排除する傾向が強く、
自らの絶対的正当性を強く主張する特徴も米国には色濃い。
故に寛容さが薄い分、自らが正義であり、
対立相手は悪という構図、傾向が屢々みられるのはこのためです。
補足すれば、欧州の国々は長い歴史のなかで、
民族対立や領土紛争、宗教戦争や2度に渡る大戦等の苦い経験から、
領土や国家間の諸問題等の過度な主張は良くない、
紛争や対立を回避するための努力を積み重ねてきたゆえに、
現在は好戦的な国家は見当たりません。
一方の米国は、世界各地に米軍基地を持ち、空母等艦船を派遣・展開させることで世界全域に軍事力を誇示し、
朝鮮戦争、ベトナム戦争をはじめ、
アフリカ大陸や中東地域にも米軍を派遣・参戦。
そして現在は中国との覇権争いで大規模な軍事演習を行う程、
現代の歴史だけを顧みても米国は群を抜いて、
これほど好戦的な国家はありません。
話せば長くなるので、
米国については何回かに分けて解説しましょう。



