7月より、月曜日の夜は隔週で、河合範安様が寄稿コラムを書いてくださることになりました!
今週は、管理人が抜けておりまして掲載できておりませんでしたので、本日、ご紹介させていただきます!!!
河合様は占い師の方のようで、政治を占いの視点から見るという、他にはなかなかないスタイルでブログを更新されていらっしゃいます。以前、進撃での討論会に参加して頂いたときは、軍事関係の知識も豊富で驚かされました。
そんな河合様の寄稿コラムは、これもまた旬なテーマでいただきました!!
読後、河合様ブログにまで足を運んでいただき、お気に入り登録をしてくださいませ^^/
『無制限財政出動で覇権国になる日本』~河合範安様
『各選挙制度の長所・短所』
では、それぞれの選挙制度の長所・短所をまとめます。
小選挙区制度
長所
・政権運営が安定しやすい。
・同一政党間での同士討ちが避けられる。
・有名人の知名度だけの当選の抑制。
・無所属候補も立候補して当選できる可能性がある。
等
短所
・第一党に過剰に議席が与えられ、第一党の政治が暴走。
・死票が多く、第二党以下の議席がかなり減り、民意とかなり乖離した議席数になる。
・議員の実力がないのに、政党の風だけで当選する議員が増加し、質的に劣悪な議員が激増する。
・政党から公認をもらう為に、党上層部の意向に忠実なコンニャク議員ばかりになる。郵政民営化選挙では、有権者に従って小泉総理に逆らった自民党議員達は、公認がもらえなかった。
・国家のことよりも、地元の小さな選挙区への過剰な利益誘導合戦に陥りやすい。
・候補者の選択肢が少なく、選びたい人がいないことが多い。
等
大選挙区制度
長所
・無所属候補も立候補して当選できる可能性がある。
・少数政党の候補の当選も多くなるので、民意に近い議席数になりやすい。
・選択肢が多いので、選びたい人がいることが比較的多い。
・比較的に地元の小さな選挙区への過剰な利益誘導合戦に陥りにくく、国家のことを考える候補者が当選しやすい。
・議員の実力がないのに、政党の風だけで当選する議員が減少し、質的に劣悪な議員はまだ抑制される。
等
短所
・政権運営が安定しにくくなる可能性が高まる。
・同一政党間での同士討ちが発生する。
・全国区制のように大きな選挙区になればなるほど、有名人の知名度だけの当選が増加してしまう。
・過剰に得票して当選した候補と最下位当選した候補の得票数が大幅に違うことから、過剰得票での当選候補の票が逆の意味で死票になる。
・制限付連記制でないと、特に過剰得票での死票が出やすい。
ちなみに完全連記制は第一党の候補ばかりを当選させかねない悪制である。
等
比例代表制度
長所
・民意に比例した正確な議席数なので、基本的には民意を最も反映。
・選挙区での同一政党間での共倒れは避けられる。
・非拘束名簿方式なら、当選して欲しい候補者の名前も書ける。
・少数政党の意見を最も反映している制度であり、多様な意見を反映している。
等
短所
・非拘束名簿方式だと、有名人の知名度だけの当選が激増。
・無所属候補も立候補して当選できる可能性はほぼ0%。
・都市部の議員ばかりが当選して、地方毎の代弁者の議員が減ってしまいかねない。
・拘束名簿方式だと、政党の風だけで当選する議員も激増する。
・政権運営が多党化し過ぎて不安定になる可能性が高まる。
等
つまりまとめると、
比例区や選挙区を大きくすると一番正確に民意を反映し、少数政党も議席を得る。しかし、民意を反映するとは、知名度だけの有名人候補を当選させかねない諸刃の剣である。
また、場合によっては余りに他党化し、政権運営が他党化しかねない。
かと言って、選挙区を小さくすると政権運営は安定し、同士討ちは避けられ、知名度だけの有名人候補の当選を抑制できる。
しかし、政党の風だけで当選するコンニャク議員だらけになり議員の質は劣悪になるし、第一党に過剰の議席を与えてしまうのだ。
『では、最善の選挙制度は何か?』
様々な選挙制度を見てきたが、河合は中選挙区制を選挙制度の主軸とすべきと考える。
小も大も駄目なら、間の中しかない。
中選挙区制
長所
・有名人の知名度だけの当選の抑制。
・無所属候補も立候補して当選できる可能性がある。
・選択肢が多いので、選びたい人がいることが比較的多い。
・比較的に地元の小さな選挙区への過剰な利益誘導合戦に陥りにくく、国家のことを考える候補者が当選しやすい。
・議員の実力がないのに、政党の風だけで当選する議員が減少し、質的に劣悪な議員はまだ抑制される。
・第一党に議席が過剰に与えられることは抑制されやすい。
等
短所
・同一政党間での同士討ちが発生する。
・政権運営が安定しにくくなる可能性が少し高まる。
・過剰に得票して当選した候補と最下位当選した候補の得票数が大幅に違うことから、過剰得票での当選候補の票が逆の意味で死票になる可能性もある。
等
結局、どの選挙制度も欠陥があるが、河合は相対的に中選挙区制度がマシだと思うのである。
また、
一、中選挙区のみ。
二、中選挙区+比例区。
三、中選挙区+大選挙区(道州)の制限付連記制。
のいずれかが、多様な意見がある日本の選挙制度として適切だと思う。
小選挙区制は、米英のような二大政党制が確立されている国以外は機能はしないと思うのである。
『共倒れの抑制について』
中選挙区制では、同一政党間での共倒れが起きやすい。
また、同一政党間の過剰得票も問題かもしれない。
それらの欠点はどうすべきか?
極端な例で申し訳ないが、この欠点を見てみよう。
当 小泉 自民 250000
当 小池 希望 100000
当 枝野 立憲 80000
当 細野 希望 70000
当 長妻 立憲 60000
落 安倍 自民 50000
落 麻生 自民 40000
中選挙区制度で、7人が立候補し、5人当選の選挙区で、上記のような選挙区があったとしよう。
政党別の得票数は、
自民 340000
希望 180000
立憲 140000
である。
しかし、当選者数は自民1、希望2、立憲2であった。
小泉の人気がすごく、同じ党の安倍・麻生は小泉に票を奪われ落選した。
また、安倍・麻生で票が割れたのも大きかった。
さて、今までの中選挙区制度では、安倍・麻生は落選としていた。
これは適切なのだろうか?
それとも、何らかの措置が必要なのだろうか?
例えば、候補者毎の当選して欲しい順位を書いてもらうのが良いかもしれない。
移譲式投票だ。
そうすると、上記の例では麻生は落選するが、第一希望で麻生に投票した人は第二希望で安倍に投票した人が多く長妻に投票した人が少ない為に、安倍が当選し、長妻が落選ということにもなるだろう。
また、小泉に過剰に投票した票が移譲すれば、つまり過剰生票(広義の死票)が移譲されれば、安倍・麻生が共に当選するかもしれない。
しかし、小泉に投票した人の第二希望は他党の候補者も多く、結局麻生の落選は変わらなかったというようなこともあるだろう。
そうすれば、政党の力も重要だが、候補者個人の実力もより当落に大きく左右され、民意を反映しやすいと思う。
河合自身は、候補者の移譲式の制度を導入することで、中選挙区制の弱点である、考えの近い候補者同士の共倒れを防ぎやすいと考えている。
また、このような候補者の順位を付けて投票する中選挙区単記移譲式という選挙制度は、大変優れた制度であり、検討に値すると思う。
選挙制度については、機会があれば、更に深く検討して書くことにしたい。
↓是非、河合様ブログへご訪問くださいませ^^/
発信力強化の為、↓クリックお願い致します!