思考停止が一番恐ろしいという事実【ヤンの字雷】 | 進撃の庶民 ~反新自由主義・反グローバリズム
本日はヤン様の寄稿コラム、ヤンの字雷をお届けします!

あらゆる「思考停止」について、ヤン様が論じてくださっています。

「我が意を得たり!」という素晴らしい内容で、是非とも皆様にもご覧になっていただききたいです。

それではヤン様のコラムをどうぞ!

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【ヤンの字雷】思考停止が一番恐ろしいという事実

今日は政治経済で「思考停止」って恐ろしいで~?という話を書きたいと思います。
まず思考停止ってなんでしょうね?考えるのが面倒くさいので、安易な二元論や結論に逃げることだと思います。
「○○は悪い奴ら」
「○○が言ってるから、その反対が正しい」

こういった単純化した主張を聞いたことがありませんか?
例えば2ちゃんねるとかでは「週刊現代の反対が正しい」とか「朝日新聞の反対が正しい」とか「民主党だから全部ダメ(これはある意味あたっているだけに厄介ですが…w」「自民党員がいうことは信用ができない」「この組織に属していたら全部ダメ!」みたいなことですね。

これが発展すると「公務員は既得権益で悪!」だとか「公共事業は無駄!」だとかいう「固有名詞を見ただけで脊髄反射」する思考停止人間の出来上がりというわけです。
昨今の例で見てみますと大阪都構想馬鹿騒ぎの時、大阪市役所が大変悪者にされていました。曰く
「大阪市役所は腐っている」
「大阪市役所は既得権益の塊だ!」
「だから都構想に市役所は反対するんだ!」
「解体してしまえぇぇぇ!」
という論理建てです。書いてて思ったのですが、こんな身近に、しかも私の専門分野(?)に例があったので、これを通じて解説していきたいと思います。

1)不祥事と腐っていることは「全然違います!」ということ
大阪市役所に2000年から2005年6年あたりまで不祥事が続出していたのは確かです。そして平松市長時代に「なんとかせにゃ!」ということで大分自浄作用が働いたようです。
例えば食べ物で「腐っている」となると廃棄するしかありません。一方通行なんですね、腐っているという表現は。復活することがない。
ところが大阪市役所は不祥事が少なくなってきました。つまり「腐っている」という「印象論による決め付け」で印象操作され、多くの人を思考停止に追い込んだと見るべきかと思います。
思考停止して「あぁ、大阪市役所はもう廃棄するしか無いんだ!」というわけですね。

2)既得権益は「悪」ではありません
既得権益ってーととにかく「悪いものだ!ダメなものだ!破壊しなくちゃ…(爆弾ドカーン!!」みたいな反応をする人がいます。
ちょっとまってくれと。
権益って実は「消滅」はしません。だって必要だからあるわけですし。
「大阪市役所は既得権益だ~!都構想で廃止だ~!」
じゃぁ大阪市役所の仕事は消滅するんでしょうか?5つに分割されるだけでした。

つまり既得権益をぶっ壊すと、他の人がその権益を得るという事になります。
日本の中で権益が回る分にはいいんですけど、それが「外国」が絡んできた日にゃ…権益を日本から外国に移すという話になっちゃいます。
こういった意味で「農協は既得権益!」「大阪市役所は既得権益!」こういった議論はあまりに浅いわけです。
(実際に農協改革では外国に権益がとられる可能性が高く、大阪でもカジノは外国資本が入るという話だったようです)

既得権益という言葉で「思考停止」してしまう人も、かなり多いようです。

3)思考停止させる魔法の言葉
これはほんとうに色々あるんですが軽く分類してみましょう。

【美しい理想主義的な魔法の言葉】
「多文化共生」だとか「自由と寛容」「戦争反対」「世界平和」「国際協調」などなど。
いや、私だって戦争反対ですし世界は平和な方がいいですよ?
しかし戦争反対だから軍備はいらないか?と問われると「いやいや…そんなわけ無いでしょ?むしろ今は増強しないと」と思うわけですが…
しかしながら左翼は「戦争反対」で思考停止してしまって、それ以上の議論に踏み込みません。恐ろしや恐ろしや…

【ルサンチマンをかきたてる魔法の言葉】
「既得権益の打破」「身を切る改革」「公務員は上級国民」とかですね。
他にもこの界隈で身近な例だと「三橋は嘘つき!」とどこかの誰かが、三橋氏の誹謗中傷をしながらこの魔法の言葉にしがみついてますね(笑)
民進党は「身を切る改革!」とか言ってますが、要はこれって「ほら、自分たちもちょっと頑張るから、君ら庶民は凄い痛い痛みに耐えてね?」としか言ってないわけです。我慢比べかよ!と(笑)
どこかを攻撃することで、問題の本質を隠して思考停止に陥る、しかも言ってる本人も思考停止状態というわけのわからない事になります。橋下徹なんかはそのいい例の1つですね。

【ミクロとマクロをごちゃごちゃにする魔法の言葉】
「財政健全化」「財政規律」「プライマリーバランス」「クニノシャッキンガー」とかですね。
家計や企業においては正しい通念であったとしても、国としては全く間違っているなんてことは当然あるわけです。
じゃなけりゃそもそも「マクロ、ミクロ」という分類は必要ないはずですもの。
こんなことにすら気が付かない思考停止の政治家や有識者が、テレビやニュースであほあほ発言しまくってるんですから、国民も思考停止になってまいますわ。

4)思考停止の先に待ち受けるのは破滅である
ハンナ・アーレントという哲学者がナチス・ドイツの全体主義を論じ、それを藤井聡教授が考察した「凡庸という悪魔」というご著書があります。
全体主義というのは思考停止の大衆人と、非論理的な似非科学、悟性のみの官僚等々の要素が必要なようです。
※悟性:この場合論理的な屁理屈ばかりを述べる、という感じで使っています

では今日本は先に並べた「魔法の言葉」で、国民は思考停止してませんでしょうか?
さらに新自由主義という似非科学で、政治家を思考停止させ、政府が各省庁の人事権を強化することで悟性のみで働く官僚を量産してませんでしょうか?
これが失われた20年の正体の一面なのだと私は感じますし、そして正に「失われた20年」の中で日本は破滅への道をひた走っている、と言えるかもしれません。

とにかく思考停止は恐ろしい!と皆様に少しでも伝わればいいなと思います。

P.S
そ~言えば進撃の庶民を攻撃している一派、あれも思考停止と言えるのではないか?と思います。
彼らの魔法の言葉は「三橋氏工作員説」で、そこで全てが思考停止してるがゆえに例えば「分配論への固執」があったりするわけです。
(これは三橋氏が積極財政と公共事業を主張しているからと推察されます)
さらに議論においては思考停止していると、同じ所をぐるぐる回るという現象が起きます。

例えば思考停止していない分配論者であれば
私「いやいや、震災大国なので国土強靭化は必要でしょう」
者「(´ε`;)ウーン…確かに。バランスはどう取るのが良いと思う?」
となることが多いですし、まっとうに議論させていただけます。ところが分配論固執派は

固執「そんなの一部の業者が儲かるだけ!」
私「・・・・・・(経済波及効果とか乗数効果とか国民の安全保障とかガン無視かよ…)」

つまり彼らは「既得権益」と「三橋氏工作員説」という魔法の言葉でまともに建設的なことが考えられなくなっている、したがって議論するだけ無駄と言えるのかもしれません。
最近、拙ブログにて絡まれましたのでこのP.Sはお返しです(笑)
いいじゃないか!だって人のこと「のーたりん」とか「バカ」とか言ってくるんだよ。少しくらいは礼儀正しくお返ししとかないと(笑)


(了)



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