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2011年10月1日 初版 第1刷 発行 小学館 252ページ 談話を元に構成。
○やなせたかし「絶望の隣は希望です!」読みましたか。
2025年 春のNHK朝ドラ が「あんぱん」に決まりました。「アンパンマン」のやなせたかしさんと奥さんが主人公の朝ドラとなります。脚本は「花子とアン」の中園ミホさん。今から楽しみしかありません。
ということで、やなせたかしさんの本を読みました。この本は 談話を元にして やなせたかしさんが92歳の時に出版されました。東北の震災から、半年後のの書物です。だから、そのことに触れてある記述もしっかりあります。
しかし、この本はやなせさんの子供の頃から92歳の間の人生について、何の衒(てら)いもなく、振り返っています。本人が語る伝記本のようでもあります。
父さんが幼い頃亡くなったこと。 お母さんが再婚して出て行ったこと、伯父夫婦に育てられたこと、自殺しようと思ったこと、戸籍には自分一人だったこと、戦争のこと、 奥さんとの出会いと闘病のこと等々。
売れない時期も長く アンパンマンがヒットした時はすでに60ぐらいだったのですね。当時健康そうに当時見えていましたが、満身創痍状態、体はボロボロですが、本人が実施していた健康法についても書かれています。 満員電車に乗っても降りないこと、いつかは座れるからと、仕事のやり方についてのたとえ話もあげています。
なぜいつも明るく頑張れるかというと、それは、人を喜ばせることが理屈なしにうれしいから、とのことでした。
この本には、押しつけがましい形ではなく、仕事、健康等々、よりよく生きるためのヒントが詰め込まれています。また、言葉選びが上手で文章のリズムもよく書かれています。お薦めの一冊です。102923
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