斉藤和季「植物はなぜ薬を作るのか」読みました | 親愛なる人に-読書の薦め

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植物はなぜ薬を作るのか (文春新書)

斉藤和希「植物はなぜ薬を作るのか」 (文春新書)

☆☆☆+
文春新書 2017年2月 239p

○斉藤和季「植物はなぜ薬を作るのか」読みました
植物が作る天然物が、なぜそれができるか、どのような代謝経路でできるか、非常にわかりやすく書かれています。

 

植物の膨大な代謝産物が、一次代謝経路(光合成光呼吸、解糖系ペントースリン酸系、クエン酸回路)から、二次代謝経路のたった4つの経路とその複合経路の5つに分類でいろいろのものができるとは驚きでした。

5つの分類は以下の通りです。
アセチル-CoAからポリケチド経路ポリケチド(多数の芳香成分を含む):大黄、アロエなど
シキミ酸からシキミ酸経路フェニルプロパノイド(多くの香織成分を含む);シナモン、アニス
イソペンテニルピロリン酸からイソプレノイド経路(構造的に多様性に富む)→テルペノイド:柑橘類、ハッカ、甘草
アミノ酸からアミノ酸経路アルカロイド(昔から薬として利用される):ケシ、タバコ
ポリケチド経路とシキミ酸経路から複合経路フラボノイド(代表的なポリフェノール):ソバ、ブルーベリー


植物の代謝産物の多様性や仕組みがちょっぴり理解できた気にしてくれる一冊でした101720

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