天使の耳 (講談社文庫) ☆☆☆
1995年7月講談社文庫 284p 1992年1月に実業之日本社より刊行された「交通警察の夜」を改題
○東野圭吾「天使の耳」読みました
この作品は、交通事故に関する短編を集めたミステリーです。交通事故に関わるトラブルが多岐にわたって書かれています。最近問題になっている、あおり運転に関しても取り上げられており、今から30年くらい前に書かれた作品ですが、あまり古さを感じませんでした。
以下、覚え書きです。22320
「天使の耳」 週間小説1990年3月16日号
交差点で起きた事故。片方の運転手も同乗者も相手が信号無視をしたと、言っています。もう片方の運転手は死亡しました。同乗者は運転手の妹で、彼女は目が見えません。しかし、彼女は、ちゃんと青信号で通過したというのでした。。。
「分離帯」週間小説 1989年11月14日号
片側二車線の道路に走っていたトラックが突然、急ブレーキをかけてハンドルを切り横転し、運転手は死亡します。どうやら、路肩に止まっていた車があったらしく、その車が事情を知っているようでした。。。
「危険な若葉」 週間小説 1990年6月22日号
男は急いでおり、狭いですが裏道を通っていました。すると、前方に若葉マークの車が!男はイライラし、あおり運転を始めます。。。
「通りゃんせ」 週間小説 1991年2月15日号
男は彼女のアパートに泊まったのですが、そのとき、車は路上駐車していました。その晩、大雪が降り、朝起きてみると、車が当て逃げされていました。悔しがる男ですが、当て逃げ犯が名乗り出ました。。。
「捨てないで」 週間小説 1991年4月19日号
高速道路で走る前の車から、突然何かが投げ出され、助手席の彼女の顔面に当たりました。それは、缶コーヒーでした。彼女はそのせいで、片目の視力を失います。男は犯人を捜し出そうとするのですが。。。
「鏡の中で」 1991年10月25日号
真夜中の信号のある交差点、ノーヘルのバイクと車がぶつかり、バイクに乗っていた男は死亡します。事故現場は、停止線あたり。止まっていたバイクに、乗用車が突っ込んできたということのようです。。。
追記
この作品が書かれた1990年頃は、交通事故の死亡者数が、1万人を優に超えていた時代。2018年の死亡者数が約3500人ですので、今の3倍は死亡事故があったのですね。
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