島田洋七「佐賀のがばいばあちゃん」は、心温かく,泣けます | 親愛なる人に-読書の薦め

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読んだ本の感想などを、本屋さんで見かける推薦文のように綴ります・・・お薦め度合いは、☆の数で評価します。親愛なる本好きの人たちに,このブログを届けたいです.

佐賀のがばいばあちゃん
徳間文庫(2004年1月)233p
☆☆☆☆+

島田洋七「佐賀のがばいばあちゃん」読みました。島田洋七の母方の祖母のことを綴ったエッセイものです。ちなみに”がばい”とは、佐賀弁で、すごい、という意味だそうです。


話は、広島出身の洋七ですが、父親が亡くなったことにより、佐賀のばあちゃんのところに預けられ、小学校から中学校を過ごすことになります。そのときの生活やばあちゃんへの思い出を綴られています。このばあちゃんのところが、すごく貧乏なわけです。食べ物は、近くから流れてくる川に流れてくるものを拾って食べたりしています。また、洋七が柔道や剣道をやりたいといったら、
お金がかかるので、「走りなさい」という始末です。でも、結局この「走る」ことが洋七は得意となり、やがて運動会、野球部で活躍するようになりました・・・


このエッセイ、心温まる泣けるエピソード満載です。


運動会のエピソードは泣かされました。毎年毎年(担任が替わっても)、運動会の昼に、必ず担任の先生が来て、腹が痛いといっては先生の弁当と取り替えてくれるのです。これは洋七のことを思ってのこと(貧乏でろくなお弁当を持って行けなかった)で、
代々先生の間で引き継がれていったということでした。「本当の優しさとは、他人に気づかれずにやること」、とばあちゃんに言われる洋七でした。

また、中学三年の運動会で、初めて洋七の走る姿を見る母親のエピソードも泣けます。その他、野球部の友達、先生とのエピソードも泣けます。


全編、温かい雰囲気に包まれています。また文章も読みやすいです。子供の頃のセピア色の思い出を思い出させてくれるお奨めの一冊です。


追伸1
島田洋七といえば、B&B「もみじまんじゅう!」と思っていましたが、この本を読んだら、印象が変わること間違いなしです。


追伸2
映画にもなっているのですね 。来年にはテレビドラマにもなるとか。

追伸3
「ウチくる!?」の345回浅草キッドのゲスト (2006年9月24日)として、島田洋七が出ていました。なんと、この本220万部を突破したと言ってました。この番組で、いろいろ話をしていましたが、この本を読んだあとだったので、彼の話術全然嫌みを感じなくなってました、不思議です。

島田 洋七

佐賀のがばいばあちゃん


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