正しいと思うことを
他者に伝えようとする時に
注意したいもう一つのことは、
立ち位置による事情の違いです。
伝え手と受け手では、
置かれている状態や
求められている役割、
見聞きすることなどに
違いがあります。
したがって、
伝え手には見えないことや
感じられないことが
数多くあるものです。
そうしたことを
考慮することなく
ただ正論を発しても、
相手の心には届かず
何の益ももたらしません。
正しいことを
伝えようとする前に、
相手の話を十分に聴き、
相手の立場と事情に
心を寄せることが肝要です。
相手の立場と事情に
心を寄せるよう意識していると、
自分の視点だけでなく、
相手の視点から
モノゴトが見られる
ようになります。
相手の視点から
モノゴトを見られるようになると、
多視点から状況を眺められるようになり、
それまで気づかなかったことに
気づけるようになったりします。
そうすると
状況理解が深まって、
より適正に情報共有
できるようになるでしょう。
その結果、
ひょっとしたら、
自分が思っていた正しさを
相手に伝える以上に
大切な何かを得ることが
できるかもしれません。
もしも、
自分が正しいと思うことを
他者に伝えたくなった時には、
次の二つの点に
注意するのが賢明です。
一つは、
感情に心を寄せて
適切に取り扱うこと。
もう一つは、
立ち位置による事情の違いに
耳を傾けることです。
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